2021
全国私立大学医学部入試問題分析-2021年度
- 岩手医科大学
- 東北医科薬科大学
- 獨協医科大学
- 埼玉医科大学
- 帝京大学医学部
- 聖マリアンナ医科大学
- 日本医科⼤学
- 東海⼤学医学部
- 愛知医科大学
- 藤田医科⼤学
- 大阪医科薬科大学
- 関西医科⼤学
- 近畿大学医学部
- 兵庫医科⼤学
- 川崎医科⼤学
- 福岡大学医学部
- 久留米⼤学医学部
大阪医科薬科大学
英語
試験時間80分。大問Ⅰは英文和訳3問と50字説明問題、大問Ⅱは英文和訳3問、大問Ⅲは和文英訳3問という2020年度前期と同様の形式。昨今の私立医学部では珍しい記述のみの問題構成であり、国公立志望者にとって特別な試験対策があまり必要ではない。実際に国公立医学部受験者が滑り止めとして受験する傾向にあるため、答案に求められる完成度は非常に高いと予想される。大問Ⅰは18世紀末におけるアメリカでの黄熱病流行に関する英文で、医学系のテーマが出されたのは2016年度前期に出題されたスノウによるコレラ対策に関する英文以来である。
大問 | 形式 | 難易度 |
---|---|---|
1 | 記述 | ★★☆☆ |
2 | 記述 | ★★★☆ |
3 | 記述 | ★★★☆ |
関西医科大学
英語
試験時間80分。2021年度は2020年度と同様全て長文のみという形式。ただし大問構成の大きな変化は関西医科大学においてはよくあることなので、前年度過去問を研究して試験に臨んでも、予想を超えた変化があることは想定しておこう。出題傾向で安定しているのは長文問題で、選択肢なしの適語補充問題が大きな特徴であり、事前に過去問を使ってある程度の出題パターンに慣れておくことが必要。内容一致問題は各設問文について正しければO、間違いならXを記入させるという形式で、判断に悩むものも含まれるが、基本的には本文の該当部分と付き合わせて順に検討すれば解答を導ける問題である。
大問 | 形式 | 難易度 |
---|---|---|
1 | 記述 | ★★☆☆ |
2 | 記述 | ★★☆☆ |
3 | 記述 | ★★☆☆ |
近畿大学医学部
英語
試験時間60分。2020年度までの形式・大問構成から変更があり、設問文が全て英語表記となった。文法分野については、これまで伝統的に出題されていた正文選択と語句整序が削除され、文法問題は実質的に空所補充のみとなった。もっとも、2022年度以降も出題形式が変更する可能性があること、そして形式の変化に関わらず幅広い文法知識が必要であることには留意しておきたい。読解分野については、本文以外に英語で書かれた設問まで正しく読み取る必要があることや、大問(H)を除き、設問の配列が問題文の段落順と一致していないことにも注意が必要である。
大問 | 形式 | 難易度 |
---|---|---|
1 | マーク | ★★★☆ |
2 | マーク | ★★☆☆ |
3 | マーク | ★★☆☆ |
4 | マーク | ★★☆☆ |
兵庫医科大学
英語
試験時間90分。大問数に変化はないが、2019年度まで出題されていた長文中の語句整序問題に代わって短めの英文中での空所補充問題が出題された。これにより時間内に解答を仕上げることは容易になった。私立医学部では近年珍しい、記述式のオーソドックスな出題内容である。分量は2020年度とほぼ同じで、ある程度余裕をもって解答できる程度のものであった。英文内容はライフ・スタイル、医療全般といったように多岐にわたる。和文英訳はこれまで通り国公立2次レベルの力が要求される。テーマは絞りにくいが、毎年いわゆる逐語訳では英語にならないタイプの和文が出題されている。
大問 | 形式 | 難易度 |
---|---|---|
1 | 記述 | ★★★☆ |
2 | 記述/マーク | ★★☆☆ |
3 | 記述 | ★★☆☆ |
4 | 記述 | ★★★☆ |
5 | 記述 | ★★★☆ |
川崎医科大学
英語
試験時間80分。近年続いた大問4題の出題から、3題に減少。最初は戸惑った受験生も多いだろうが、全体的な長文の語数が減ったことで取り組みやすく時間配分も比較的容易だっただろう。2021年度の大問Ⅰはほぼ語彙力を測る問題なので、英熟語や動詞の語法などの知識をつけておきたい。川崎医科大学の長文では従来、医師としての心構えについての長文、健康維持のためのヒントに関する長文、話題になったビジネス本の引用などから出題されることが多い。2021年度は大問ⅡもⅢも「異文化コミュニケーション」に関するテーマであった。医師になった際に直面する問題として、日ごろから関心を持っておこう。
大問 | 形式 | 難易度 |
---|---|---|
1 | マーク | ★☆☆☆ |
2 | マーク | ★★☆☆ |
3 | マーク | ★★☆☆ |
福岡大学医学部
英語
試験時間70分。2020年度と比較すると、正解できるかが単語や熟語の知識の有無に左右される問題は減り、文法の理解、文構造の正確な把握が求められる問題が増えた。試験時間内にある程度余裕をもって解答できる量であることもあり、文法・語法の知識をきちんと身につけている受験生が順当に高得点を獲得できたと思われる。語句整序では部分的には2006年と全く同じ出題がなされるなど、過去問演習もしっかり行っておきたい。
大問 | 形式 | 難易度 |
---|---|---|
1 | 記述 | ★★☆☆ |
2 | 記述 | ★☆☆☆ |
3 | 記述 | ★★★☆ |
4 | 記述 | ★★☆☆ |
5 | 記述 | ★★☆☆ |
久留米大学医学部
英語
試験時間90分。大問1が2020年度と比べると12から8問に小問数が減り、例年は大問4が長文内容一致、大問5が長文空所補充と長文内容一致だったが、2021年度は順番が入れ替わった。大問2〜5は比較的新しい医学系の話題から出題されており、背景知識の有無も影響するため、英語の学習はもちろんのこと、普段から医学系の時事問題に精通しておきたい。。
大問 | 形式 | 難易度 |
---|---|---|
1 | マーク | ★★☆☆ |
2 | マーク | ★☆☆☆ |
3 | マーク | ★★☆☆ |
4 | マーク | ★☆☆☆ |
5 | マーク | ★★☆☆ |
6 | 記述 | ★★★☆ |