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【講師監修】岩手医科大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を解説|医学部進学予備校メビオ

基本情報

2023/11/26(日)

(最終更新日2024/03/15)

岩手医科大学医学部を志す人に重要なのは、入試の出題傾向を知ること、出題傾向に合わせた十分な対策を取ることです。この記事では、岩手医科大学医学部の入試情報、科目別の出題傾向や勉強法など、受験に向けて知っておきたい情報を紹介します。

岩手医科大学医学部の概要

岩手医科大学の前身、私立岩手病院と医学講習所・産婆看護婦養成所は1897年に医師である三田俊二郎によって創設されました。1901年には東北・北海道で初となる私立医科医学校が開設されましたが、1912年の医育改革により一度廃校しています。

その後1928年に私立岩手医学専門学校が誕生し、戦後の教育改革で1947年に岩手医科大学と改称されました。1965年に歯学部、2007年には薬学部が創設され、数多くの先進医療施設と教育スタッフを擁する医療系総合大学として発展を続けています。

岩手医科大学医学部の入試情報

【所在地】岩手県紫波郡矢巾町医大通一丁目1番1号(矢巾キャンパス)
【学生数】779名 ※2022年5月1日時点
【公式サイト】https://www.iwate-med.ac.jp/education/gakubu_in/med/
【アドミッション・ポリシー】

本学は、「医療人たる前に、誠の人間たれ」という建学の精神のもとに、地域医療に貢献する医療人育成を使命として設立されました。学則には、「まず人間としての教養を高め、充分な知識と技術とを習得し、更に進んでは専門の学理を極め、実地の修練を積み、出でては力を厚生済民に尽くし、入っては真摯な学者として、斯道の進歩発展に貢献する」ことが掲げられています。医学教育・教養教育を通して、優れた資質と深い人間愛を有する医療人、研究者、人格的に成長できる人材の育成が、本学の目指すところです。

医学部では、次のような人材を求めています。

  1. 生命倫理を尊重し、医学を修得し実践するための知性と科学的論理性を有している。
  2. 広い視野でものごとを捉え、自律的かつ積極的に課題を発見し、解決することができる旺盛な探求心を有している。
  3. 病む人・悩める人の体と心を理解し、彼らに向きあう強い意志と情熱を有している。
  4. 世界的視野から医学の進歩と発展に貢献するという向上心を有している。
  5. さまざまな地域において、医療に誠意をもって貢献しようとする利他精神を有している。
  6. 生涯にわたる継続的な学修をするため、自ら学ぶ意欲と積極性を有している。
  7. 自己の身体的および精神的健康に気を配る実績を有している。

これらの資質を備えた方を受け入れるにあたって、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜および歯科医師学士編入学者選抜により、知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性・多様性・協働性などを多面的・総合的に評価し、入学者を選抜します。

一般選抜では、生命科学を学ぶ知的能力が身についているかどうかを判断するために、筆記試験を課しています。数学と理科(物理、化学、生物のうち2科目)では、大学での学びに必要な基礎的な知識と論理的思考能力を備えているかどうかを確認します。あわせて、最新の医学知識の学修と収集、国際的な医療活動や研究成果の発信に必要となる英語を試験科目に加えています。

学校推薦型選抜および総合型選抜では、基礎学力試験(英語、数学、理科)および調査書によって、大学での学びに必要な基礎的な知識を備えているかどうかを確認するとともに、前者では志望理由書によって将来医師となるための熱意や自覚を持っているかどうかを確かめ、後者では自己推薦書によって本学の建学の精神への理解度や地域医療に貢献する医師としての意欲・適性を評価します。

学士編入学者選抜は、基礎的な生命科学の知識を有する歯科医師が、より短期間で医師としての知識・技能を修得できる制度です。選抜試験においては、生命科学の基礎知識や一般教養を評価します。

上記いずれの入試区分においても、バランスのとれた人格的資質や基本的なコミュニケーション能力を有し、地域医療と研究にかける意欲を有し、かつ自己管理ができることを確認するために、面接をおこないます。面接(学士編入学者選抜を除く)では高校における学修態度、課外活動などを調査書で評価します。また、課題を抽出して解決する能力および論理展開能力を見るために、学士編入学者選抜では小論文を課し、学校推薦型選抜および総合型選抜ではmultiple mini interviewをおこないます。

なお、入学者の受け入れにあたっては、民族、宗教、国籍、年齢、性別、家庭環境、居住地域および性的指向などを問わず、多様な人材を募集しますが、大学設立使命に則って地域性を考慮した入試区分の枠を設けます。

 【6年間の学費】3,400万円
【奨学金情報】
日本学生支援機構奨学金
岩手県地域枠奨学金制度
岩手県医療局奨学金制度
市町村医師養成修学資金貸付制度
秋田県医学生修学資金

岩手医科大学医学部の試験科目・募集人数・受験料・出願期間、入試日程・会場アクセス、受験者数・合格者数など詳細情報はこちら

岩手医科大学医学部合格に向けたロードマップ

高1生

医学部に入るためには高校1年生のうちから以下のことに取り組むことが重要です。
まずは高い学力を身につけるために、授業に真剣に取り組み、定期的な復習を行いましょう。英語や数学に特に力を入れることが必要です。英語力を向上させるために英会話や英語の読解力を磨くこともおすすめです。 また、医学に関連する本やウェブサイトを読んで知識を広めることも大切です。 さらに、ボランティア活動や病院見学など医療現場に触れる機会を増やし、医師の仕事や現実を理解することも意義があります。オープンキャンパスに参加されることもお勧めします。

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高2生

高校2年生の場合は、以下のことに取り組むことが重要です。
まずは学力向上に注力し、特に英語や数学を重点的に学びましょう。英語力を高めるために英会話やリーディングにも時間を割きましょう。 予習や復習を欠かさず行い、定期的なテストや模試で自己の理解度を確認しましょう。 また、学校の進路指導や受験情報を活用して、医学部受験に必要な科目や内容を把握しましょう。必要な準備や対策を進めることも大切です。 さらに、引き続き医療に関連するボランティア活動や病院見学・研修プログラムに積極的に参加し、医療現場の実践的な経験を積むことも重要です。そこで自身の意志や目的を深めてください。オープンキャンパスに参加されることもお勧めします。 。

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高3生

高校3年生の場合は、以下に注力することが特に重要です。
まずは受験勉強に集中し、医学部入試に必要な科目や範囲を徹底的に理解しましょう。 過去問題や模擬試験を解いて実践力を養い、苦手分野を克服する努力を惜しまないようにしましょう。また、志望校の出願要件や受験情報を確認し、必要な書類や面接対策の準備を行いましょう。

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岩手医科大学医学部の科目別受験対策・勉強法

英語

傾向分析

英語は、「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」「英語表現Ⅱ」から出題されます。試験時間は数学と合わせて120分で配点は100点です。

岩手医科大学の英語の問題は、2016年度より全問マークシート方式の出題になりました。空所補充、不要文削除、発音・アクセント、会話、語句整序、長文総合・内容一致が出題されています。旧センター試験と類似した形式の出題が多く、スピードが要求される傾向にありますが、私立医学部の入試問題としては易しいといえます。

受験対策・勉強法

難問の出題が少ない岩手医科大学の英語の試験の中で、空所補充問題は難しい部類に入ります。一つの単語で複数の品詞を持つものもあるため、単語のさまざまな使い方を押さえておくことが重要です。不要文削除問題は他の大学の入試問題や旧センター試験の過去問で対策しましょう。発音・アクセント問題は単語帳を利用する際に音読する、音源を聞くなど口や耳を使って覚えましょう。また併せて発音とつづりの関係などのルールを覚えることも重要です。会話問題は、頻出口語表現とあわせてことわざを覚えることが対策になります。語句整序問題に対応するには、熟語・構文をしっかり覚えておきましょう。例文の形で頭に入れることがポイントです。

数学

傾向分析

数学は、「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B(数列・ベクトル)」から出題されます。試験時間は英語と合わせて120分で配点は100点です。

全問マークシート方式で、大問が3題出題されます。バランス良く幅広い分野から出題されており、図形と計量、場合の数・確率、微分・積分、ベクトルが頻出分野です。大問3題ではあるものの、特に数学Ⅲの微積分では複雑な計算が必要な問題が出題されることもあるので、時間内にすべての問題を解き切ることは難しいと思われます。

受験対策・勉強法

頻出の場合の数と確率の分野からはかなりの思考力を要する問題が出題されることもあります。国公立レベルの問題も含めて演習を重ねておくことが重要です。 数学Ⅲの微積分も頻出です。この分野からの出題では計算量が非常に多い出題がなされることもあります。マーク形式で部分点もないことから,普段からスピード面と正確さを意識して演習をしていきましょう。 空間図形の問題もよく出題されますので、図形問題でよく使われる定理、テクニックには慣れておく必要があります。

化学

傾向分析

理科は化学・物理・生物のうちから2科目を選択し、試験時間は2科目で120分、配点は1科目につき75点です。化学は、化学基礎・化学から出題されます。

化学は、理論化学・無機化学・有機化学から1題ずつ、大問3題が近年定番の出題形式になっています。特に、理論化学・無機化学の正誤問題は頻出です。以前と比べて知識問題や計算問題の難易度が上がっており、決して易しくはありません。2023年度入試では解きやすい出題が増えていたものの、油断は禁物でしょう。

受験対策・勉強法

医学部入試には珍しく、無機化学だけで構成される問題が出題される年がありました。物質の推定に関する問題が頻出なので、物質の性質を網羅しておきましょう。正確に覚えていないと解答できない問題が多いので、正誤問題は問題文を丁寧に読み、正誤判定を行うようにします。 過去問演習をする際には、誤った部分を正しい文章に直せるようになることを意識して取り組みましょう。高分子は知識問題だけでなく計算問題も出題されるので、計算問題の対策もしておきます。

物理

傾向分析

理科は化学・物理・生物のうちから2科目を選択し、試験時間は2科目で120分、配点は1科目につき75点です。物理は、物理基礎・物理から出題されます。

物理は力学分野と電磁気分野が頻出です。大学独自の特殊な出題形式はないので対策はしやすいでしょう。難易度は難しいものから易しいものまで幅広く、易しい問題から優先的に解き、もう一科目に時間を割けるよう時間配分します。間違えた際に解き直す時間はないので、ミスをしないよう解き進めることが重要です。

受験対策・勉強法

岩手医科大学の物理は、医学部の入試問題としては、標準的な問題集の例題レベルのものの割合が高いです。標準的な問題集は全分野を仕上げて穴をなくすこと、普段から見直しをする癖をつけることが重要です。基本問題はすべて解けるようにし、発展例題まで取り組んでおきましょう。

生物

傾向分析

理科は化学・物理・生物のうちから2科目を選択し、試験時間は120分、配点は1科目につき75点です。生物は生物基礎・生物から出題されます。

生物は2017年度以降は大問5題の出題が続いています。「遺伝情報の発現」「生殖・発生・遺伝」「生物の体内環境」「生物の環境応答」が頻出分野です。「生態」や「進化と系統」からの出題は殆どありません。一部やや難易度の高い問題が出題されますが、基本〜標準レベルの問題が中心です。

受験対策・勉強法

生物は知識問題だけではなく、計算問題、実験考察問題が多く出題されます。難易度は基本的なものが多いですが、図や表をもとに解答にたどり着く必要のある問題も多いので、読み取りの練習をしておく必要があります。有名問題の出題も多いので、問題を多く解いて知らない図表や実験を網羅しておくのも有効です。このとき問題集だけでなく資料集も一緒に使って勉強することで、一層理解を深めることができるでしょう。時間配分を養うために、過去問は他の科目と一緒に解くことがおすすめです。

岩手医科大学医学部の受験対策についてよくある質問

岩手医科大学医学部の特徴は?

岩手医科大学は学業や部活動を通じて学生と教員の交流が濃密に行われています。持ち上がり担任制を採用しており、1年生はスモールグループ制、高学年はチューター制を取っていることが特徴です。勉学をはじめとして学生生活全般に対し教員が相談に乗ってくれます。

岩手医科大学医学部の難易度はどれくらい?

岩手医科大学医学部の難易度は、私立大学の医学部のなかでは中位よりやややさしめの位置付けです。ただし、私立大学医学部の難易度は全体的に上がっており、理系学部のなかでは難関とされる早稲田大学・慶応義塾大学の理工学部の偏差値を上回っています。

岩手医科大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?

岩手医科大学医学部に合格するためには、自分の得意分野や不得意分野を把握し、抜けや漏れがないように対策していくことが大切です。これまで紹介してきた勉強法を取り入れるほか、自分の実力や課題を知るために模擬試験などを活用すると良いでしょう。

岩手医科大学医学部の受験対策

岩手医科大学の受験を検討しているなら、入試科目の出題傾向を押さえたうえで周到な準備をして本番の試験に臨みたいものです。メビオでは現在の学習の習熟度や理解度を測り、医学部合格をめざすための道しるべになる学力診断テストや実力テストを行っています。ぜひ活用してみてください。

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