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医学部の奨学金はいくらまで借りられる? 併用・地域枠・注意点まで解説【2026年最新】

基本情報

2026/04/24(金)

(最終更新日2026/04/24)

医学部の学費は高額になりやすく「奨学金はいくらまで借りられる?」「複数の制度を併用できる?」と悩む受験生・保護者も多いはずです。

本記事では、JASSOの給付型・貸与型奨学金から地域枠の修学資金、私立大学独自の特待生制度、民間奨学金まで、医学部受験生が活用できる主な奨学金を一覧でご紹介し、条件や注意点も解説します。

【2026年最新】医学部で活用できる主な奨学金一覧

医学部生が利用できる奨学金は、公的制度から大学独自の減免、民間団体の支援まで多岐にわたります。ここでは、代表的な奨学金を種類別に整理してご紹介します。

日本学生支援機構(JASSO)

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、返済不要の「給付型」と返済が必要な「貸与型」の2種類があり、それぞれ学力基準・家計基準が設けられています。給付型奨学金は世帯の収入に応じて、第1区分(住民税非課税世帯)から第4区分までの4段階で支援額が決まります。年収の目安としては約600万円程度までが対象とされることがありますが、実際の判定は住民税情報などをもとに決定されるのが一般的です。

なお2025年度からは多子世帯(扶養する子が3人以上)の支援が拡充され、授業料等減免については所得制限なく受けられるようになりました。

ただし、給付奨学金(毎月の支給)については収入基準が設けられており、収入が第4区分を超える多子世帯の場合や、資産額が一定以上の場合は支給されません。

貸与型は無利子の第一種と有利子の第二種があり、私立医学部は第二種で増額が認められています。申込時期は、進学前に高校を通じて申し込む「予約採用」と、進学後に大学を通じて申し込む「在学採用」があるため、スケジュールの確認も重要です。

種類 返済 対象・条件 月額の目安(私立大学・自宅外通学の場合)
給付型 不要 住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯 第1区分:75,800円
第2区分:50,600円
第3区分:25,300円
第4区分(多子世帯):19,000円
第一種(貸与型) 必要(無利子) 家計基準・学力基準あり(給付型より緩やか) 最大64,000円
第二種(貸与型) 必要(有利子) 家計基準・学力基準あり(第一種より緩やか) 月額20,000〜120,000円から選択
私立医学部は40,000円増額可で最大160,000円

給付型と貸与型は併用が可能ですが、給付型と第一種を同時に受ける場合は第一種の貸与月額が調整されます。第二種には併用による調整はありません。なお、多子世帯の「授業料等減免のみ」の区分であっても、貸与型(第一種・第二種)との併用は可能です。

※参考:日本学生支援機構「第一種奨学金貸与月額の選択肢の追加について」https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/henko/1187932_1906.html 
※参考:日本学生支援機構「給付奨学金の支給額」https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kingaku.html 
※参考:日本学生支援機構「第二種奨学金の貸与月額」https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/taiyo/taiyo_2shu/kingaku.html 
※参考:日本学生支援機構「高等教育の修学支援新制度の周知用リーフレット(予約)」https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/__icsFiles/afieldfile/2026/01/27/r8_yoyaku_leaflet_2.pdf

都道府県別の「地域枠」修学資金(勤務義務型)

地域枠(医師修学資金)は、都道府県が将来の医師確保を目的に設ける支援制度です。卒業後に一定期間、県内の指定地域・医療機関で勤務することを条件に、貸与金が全額返還免除になる仕組みが一般的です。対象大学や貸与金額、勤務期間は都道府県ごとに異なるため、志望先の条件を必ず確認しましょう。

例えば、兵庫県の「兵庫県養成医師制度」では、自治医科大学・兵庫医科大学・神戸大学・鳥取大学・岡山大学の5大学に地域枠を設置しており、6年間の貸与総額は国公立大学で約1,151万円、兵庫医科大学で約4,480万円です。卒業後9年間、県が指定するへき地等の医療機関に県職員として勤務することで返還が免除されます。

また新潟県では、新潟大学をはじめ順天堂大学・昭和医科大学・東邦大学など計12大学に地域枠を設け、最大77名の定員を確保しています。修学資金は新潟大学が6年間総額1,080万円(月額15万円)、私立大学枠は6年間総額2,160万円(月額30万円)です。

市町村との連携枠ではさらに上乗せされ、最大約3,660万円(月額約50万円)の貸与を受けられる場合もあります。卒業後の指定勤務期間は9年間で、初期研修後に医師少数区域等の病院での勤務が求められます。

※地域枠の勤務先や条件は、都道府県・大学によって異なる場合があるため、詳細は各都道府県の公式サイトをご確認ください。

地域枠の仕組みや対象大学についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

>>医学部の地域枠とは? メリット・デメリットや条件、実施大学一覧を徹底解説

※参考:兵庫県「兵庫県養成医師制度について」https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf15/ishisyugakushikin.html 
※参考:新潟県「令和8年度の大学医学部地域枠等の設定に向けた調整を行っています」https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/ishikango/r8chiikiwaku.html 

私立大学独自の特待生制度・授業料減免

私立医学部では、入試の成績上位者を対象に、大学独自の特待生制度や学費減免を設けていることが多くあります。制度の内容は大学ごとに異なり、初年度の一部免除から6年間の学費全額免除まで幅広いため、志望校選びの段階で併せて確認しておくのがおすすめです。

例えば国際医療福祉大学では、2026年度医学部特待奨学生制度として、成績上位合格者を対象に特待奨学生S・Aを設けています。特待奨学生はいずれも入学金150万円が免除され、給付額はSで最大1,700万円、Aで最大1,400万円です。<

北里大学の特待生制度(第1種)では、6年間の学費全額に当たる3,890万円が免除されます。順天堂大学では一般選抜A方式の成績上位者を対象に、6年間で最大1,380万円の学費が減免されます。

いずれも勤務義務を伴わない給付型・減免型であるところが、地域枠や病院奨学金との大きな違いです。ただし、入学後の成績や素行によって対象から外れる場合もあるため、継続条件まで確認しておきましょう。

※参考:国際医療福祉大学「学生納付金」https://narita.iuhw.ac.jp/gakubu/igakubu/admission/fees.html
※参考:北里大学「医学部特待生制度・奨学金」https://www.kitasato-u.ac.jp/med/admission/scholarship.html 
※参考:順天堂大学「学費・奨学金」https://www.juntendo.ac.jp/academics/faculty/med/life/scholarship/ 

全入学者が対象となる修学資金制度:自治医科大学の例

一般的な奨学金は大学とは別の支援制度として申請・採用されるものが多い一方で、大学によっては入学制度と修学資金が一体になっている場合があります。その代表例が、自治医科大学の「修学資金貸与制度」です。

この制度では、入学者全員に学生納付金相当額と入学時学業準備費を合わせた6年間総額2,300万円が貸与されるため、入学時に入学金や授業料を準備する必要がありません。卒業後は、出身都道府県知事が指定する公立病院等に医師として勤務し、その期間が貸与期間の1.5倍(9年間)に達した場合に返還が全額免除されます。なお勤務期間のうち2分の1は、へき地等の指定公立病院等での勤務が求められます。

加えて、生活費等を支援する「奨学資金貸与制度」もあり、申請すれば無条件で月額50,000円、家庭の経済状況や学業成績に応じて最高月額150,000円まで無利息で貸与を受けることが可能です。なおこちらは卒業後9年以内に返還する必要があります。

※参考:自治医科大学「修学資金・奨学資金」https://www.jichi.ac.jp/exam/medicine/backup/

民間団体・病院奨学金(勤務義務型が多い)

民間団体や病院が独自に設けている奨学金は、将来その団体・病院で医師として働く意思があることが前提となるケースがほとんどです。資金を貸与するだけでなく、在学中の病院実習や学習会への参加を通じて、団体の理念や現場の医療に触れる機会が組み込まれているところも特徴的です。

例えば東京民医連の医科奨学金制度では、民医連の理念に共感し将来東京民医連で働く意思のある医学生を対象に、月額80,000円が貸与されます。収入の審査は不要で、全国どの大学の医学部でも対象となります。卒業後に東京民医連が指定する医療機関で一定期間勤務すると返済が免除され、離脱する場合は一括返済が無利子、割賦返済は年利2%で最長6年間となっています。JASSOの奨学金との併用も可能です。

矯正医官修学生(勤務義務型)

矯正医官修学資金貸与制度は、刑務所や拘置所などの矯正施設で被収容者の医療・健康管理に当たる「矯正医官」を志す医学生を対象とした支援制度です。大学の医学部医学科3年生以上が応募でき、卒業までの期間、月額150,000円が貸与されます。

大学卒業後、医師法に規定する臨床研修を修了したのち、直ちに矯正医官として3年以上勤務した場合、修学資金の返還債務の全額または一部が免除されます。

なお、他から学資の給与又は貸与を受けている場合でも応募が可能です。ただし、修学後の勤務を条件とする他の学資の給与又は貸与を受けている場合は、対象外となります。応募前に法務省の最新案内を確認してください。

※参考:法務省「矯正医官修学資金貸与制度について」https://www.moj.go.jp/KYOUSEI/SAIYO/scholarship/index.html

民間財団・地方公共団体の奨学金(給付型/貸与型)

病院奨学金とは別に、民間財団や地方公共団体が医学生向けに設けている奨学金もあります。卒業後の勤務義務を伴わない給付型のものも多く、他の奨学金と組み合わせやすい点が特徴です。

例えば、慶應義塾大学医学部に募集依頼があった民間奨学金の例では、颯田医学奨学会が月額30,000円(2年間給付)、川野小児医学奨学財団が月額最大70,000円(最短修業期間給付)、ピジョン奨学財団が月額50,000円(2年間給付)です。いずれも返済不要の給付型で、学業成績や人物面の評価、将来の志望診療科などが選考基準となっています。

こうした民間財団や自治体の奨学金は、大学の奨学金窓口を通じて募集が案内されることが大半です。入学後に定期的に情報を確認し、応募できるものがあれば積極的に活用しましょう。

※参考:慶應義塾大学医学部「慶應義塾大学医学部奨学制度」https://www.med.keio.ac.jp/admissions/undergraduate/scholarships/other-years.html

医学部奨学金を利用する際の注意点

奨学金は医学部進学の大きな助けになりますが、制度ごとに条件や制約が異なります。申し込む前に知っておきたい注意点を確認しておきましょう。

勤務地や診療科が指定されることが多い

地域枠の修学資金や病院奨学金などの「勤務義務型」は、支援を受ける代わりに卒業後の勤務地(地域・医療機関)や従事期間があらかじめ条件として定められています。多くの場合、初期研修を含む9年間の勤務義務が課され、その期間中は指定された地域や医療機関以外での就業が原則として認められません。

さらに、自治体によっては勤務する診療科にも制限がかかる場合があります。例えば、新潟県の地域枠のうち市町村連携型では、内科・外科・総合診療科・小児科のいずれかに進むことが求められます。

こうした条件は、募集要項や契約書・手引き等にあらかじめ記載されています。「思っていた条件と違った」と後悔しないためにも、申し込み前に勤務地・期間・診療科の制限まで必ず読み込んでおきましょう。

※参考:新潟県「令和8年度の大学医学部地域枠等の設定に向けた調整を行っています」https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/ishikango/r8chiikiwaku.html

離脱することでペナルティが発生することがある

地域枠で入学した場合、卒業後は一定期間の勤務義務が前提となるため、途中で離脱することは原則として想定されていません。やむを得ず離脱や条件未達となった場合は、制度によっては貸与された奨学金・修学資金に利息を付して一括返済を求められることがあり、総額が数千万円におよぶ可能性もあります。

さらに、経済的な負担だけにとどまりません。都道府県の同意なく離脱した医師に対しては、専門医研修(専攻医)への登録が認められないといったキャリア上の制限が課される場合があります。

加えて、離脱者を受け入れた医療機関に対して臨床研修補助金の減額等の措置が取られることもあるため、実質的に就職先の選択肢が狭まるリスクも伴います。こうした条件は募集要項や契約書に記載されているため、申し込み前に必ず内容を確認しましょう。

無計画な借入が将来の給与を圧迫する

JASSOの貸与型奨学金など返済が前提の制度を利用する際は「いくらまで借りられるか」ではなく「毎月いくら返すことになるか」を基準に考えるのが安全です。例えば、第二種奨学金を月額160,000円で6年間借りた場合、貸与総額は1,152万円に上り、卒業後の返還額は毎月数万円規模の固定費となります。

医師は将来的に収入が増える可能性があるとはいえ、初期研修から専攻医の時期は給与水準がまだ高くはなく、学会費や教材費、引っ越し費用など支出がかさむ時期でもあります。この時期に毎月の返済が重くのしかかると、生活設計に影響が出かねません。

JASSOでは、いくつかの質問に答えるだけで貸与総額・毎月の返還額・返還完了時期を試算できる「奨学金貸与・返還シミュレーション」を提供しています。借入額を決める前に、一度確認しておきましょう。

※参考:日本学生支援機構「奨学金貸与・返還シミュレーション」https://www.jasso.go.jp/shogakukin/oyakudachi/document/simulation.html 

最新の制度変更を把握する

奨学金や授業料減免は、制度名が同じでも年度ごとに条件が変わることがあります。例えば、2025年度から高等教育の修学支援新制度は多子世帯(扶養する子が同時に3人以上)への所得制限が撤廃されたことが挙げられます。

ただし「大学無償化」と報道されても、減免には上限額(私立大学で授業料年額70万円・入学金26万円)があり、学費がそれを超える場合は自己負担です。私立医学部は年間授業料が数百万円に達するため、上限との差額は大きくなります。

なお、制度変更は文部科学省やJASSO公式サイトで随時更新されるため、出願前に必ず最新情報を確認してください。

まとめ|志望校×奨学金で後悔しないために。 メビオで条件整理して進めよう

医学部の学費は高額ですが、JASSOや地域枠、大学独自の特待生制度、民間奨学金を正しく組み合わせれば、基本的に費用面で医師への道を諦める必要はありません。大切なのは志望校の学費と利用できる奨学金の金額・条件を早い段階でまとめ、無理のない資金計画を立てることです。

医学部進学予備校メビオでは、46年の医学部受験実績を持つスタッフ(※2026年2月26日現在)が、学力対策だけでなく志望校選びや受験戦略についても一人ひとりに寄り添って相談に応じています。まずはお気軽にお問い合わせください。

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