近畿大学医学部(後期) 各科目の講評および全体統括
近畿大学医学部(後期) 各科目の講評および全体統括
入試
メビオ講師コラム
2026/03/03(火)
(最終更新日2026/03/03)
3月1日に近畿大学医学部の一般選抜後期入試が行われました。
今年度の出題はどのようだったのでしょうか。以下、メビオ講師による各科目の所感をお伝えします。
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2026年3月1日、近畿大学医学部の一般選抜後期入試が実施されました. 後期入試は募集定員が少ないものの、例年非常に多くの志願者が集まる激戦となります。2026年度の志願者数は763名と発表されており、前年度より減少したものの、依然として多くの志願者が集まっています。
以下は過去3年間の一般選抜後期入試データの推移です。
| 年度 | 志願者 | 一次合格 | 正規合格 | 合格最低点 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年度 | 686名 | 50名 | 13名 | 230/400点 |
| 2024年度 | 735名 | 51名 | 7名 | 237/400点 |
| 2025年度 | 793名 | 42名 | 5名 | 260/400点 |
※合格最低点は正規合格者の得点
2025年度の入試では志願者数の増加に伴い、合格最低点も大幅に上昇しました。2026年度の出題内容と志願動向を踏まえ、各科目の分析と全体統括を以下に記します。
英語
形式面では2025年度と大きな違いはありません。設問も含めた分量は2025年度と同等で、文章内容、設問傾向、選択肢の分量といった点で、2026年度前期試験より取り組みやすい内容でした。長文の設問に関しては同義語選択問題が依然としてやや難しい傾向が続いています。それに加え、内容に関する設問にも判断に迷うものが含まれるため、確実に得点すべき設問で着実に得点できるかどうかが鍵を握るという、例年通りの傾向が見られました。最後の大問で扱われた「ゼンメルヴァイスの生涯」に関する英文については、背景知識の有無によって差が出そうな内容でした。一次合格のための目標得点率は65%程度です。
数学
2024年度から後期試験が医学部独自問題となっており、2026年度もその形式が維持されています。大問1・2は空所補充形式(答えのみ)、大問3は記述形式という例年通りの構成です。2025年度まで易化傾向にありましたが、2026年度はさらに解きやすい問題が増加しました。大問1は経験の差で成否が分かれるものの完答が狙える内容です。大問2は基本事項を組み合わせた典型問題であり、着実な得点が求められます。大問3は、前半の面積計算と後半の3倍角の公式を用いる処理で記述力の差が出たと考えられます。難問が少なく高得点勝負になるため、計算ミスなどの失点は許されません。一次合格のための目標得点率は90%程度です。
物理
2026年度の推薦入試や一般前期試験と比較して易化し、2025年度後期試験との比較ではやや難化しました。大問3題構成で、設問数は2025年度の24問から32問へと大幅に増加しましたが、解きやすい設問が多く、時間的な余裕は確保しやすかったと言えます。大問1(力学)は頻出の2体問題で、着実に完答が求められる内容でした。大問2(熱力学)は気体分子運動論とサイクルを扱う典型問題であり、シリンダーの断面積に注意して解答する必要があります。大問3(原子)は放射性崩壊とγ線の遮蔽に関する基本問題で、戸惑う箇所は少なかったと分析します。一次合格のための目標得点率は80%程度です。
化学
2025年度後期試験から形式面での変化はなく、大問3題の構成でした。2025年度後期試験と比較して問題が易化しており、標準からやや易レベルの問題が並びましたが、分量は増加しています。一つ一つの設問が典型的かつ短い問題文からなる単問形式である一方で、出題分野が多岐にわたるため、細部に至るまで漏れのない学習と効率的な処理能力が問われる出題でした。一問あたりの配点は1〜2点程度と大きくはならないでしょうが、その僅かな失点をいかに最小限に抑えられるかが、合否を分ける勝負となりそうです。一次合格のための目標得点率は90%程度です。
生物
2026年度前期試験と同様に、人体・免疫を中心とした医学部らしい出題内容で、標準的なレベルの出題でした。大問1は「MSTN遺伝子の突然変異」を扱い、一見難しく見えますが、塩基数やアミノ酸数の数え方を誤らなければ、解き進めるほど全体像が見えてくる良問です。大問2は「酸素・二酸化炭素の運搬」についての出題で、空所の「GAP」がやや埋めにくいものの、後ろから遡って整理できれば他は確実に得点できます。大問3は「遺伝子組換えとCAR-T療法」をテーマとしており、内容は標準レベルですが論述量が多いため、時間をかけられたかどうかが鍵でした。全体として、問題文の情報整理を丁寧に行えるか、知識と考察力をバランスよく試す構成でした。一次合格のための目標得点率は75%程度です。
総評
2026年度の後期入試を総括すると、数学や化学において全体的に解きやすい出題が続き、合格ラインが上昇する高得点勝負の試験となりました。一方、英語については歯ごたえのある内容となっており、実力のある受験生にとっては差をつけやすく、有利に働く出題であったと言えます。一部の科目で設問数や分量が増加する中、限られた時間内で正確に解答を導き出す高い処理能力と、標準的な設問を確実に正解する基礎力の完成度が強く求められました。全体を通じて、数学・化学での高い精度を保ちつつ、英語での優位性を発揮できたかどうかが合否に影響したと分析します。
志願者数は2025年度からわずかに減少したものの、依然として高水準を維持しています。数学・化学の易化に伴う全体的な得点の上昇を考慮すると、合格ラインは2025年度からさらに上昇すると予想します。
全体としては270点前後が一つの目安になると予想します。
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