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近畿大学医学部 推薦入試の講評

近畿大学医学部 推薦入試の講評

入試

メビオ講師コラム

2016/11/26(土)

11月20日に近畿大学医学部の推薦入試が行われました。
以下、メビオ講師陣からの講評です。

英語

  • 時間が90分→60分になったことに伴い小問数が50→42と減少。
    内訳は大問Ⅱ~Ⅴがそれぞれ10→8。誤差の範囲かもしれないが長文もやや短くなった。
  • 難易度は例年通り。推薦と言うこともあり本試験よりはやや易しめだが、大問Ⅰ以外は正解の選択肢がはっきりとしているものが多く、比較的取り組みやすい。
    ただ大問Ⅰの語彙レベルが一般受験生にはやや高く、全体としては6割後半から7割がボーダーとなりそう。

実際には英語は大きな差は出ないであろうと思います。50中盤から60中盤までに密集しており大きくコケなければ理数勝負でしょう。

数学

大問1

素数の目を持つ「素数さいころ」と合成数の目を持つ「合成数さいころ」を作り、それらを投げたときに出る目に関する確率の問題。やることは単純で何も難しくはないのだが、「合成数」の定義を知らなかったり、「素数」に1を入れてしまうと0点になってしまうだろう。「合成数」の定義は数研の教科書には載っているが啓林館の教科書には載っていなかったりと、出題してよいかどうかもグレーである。
実際メビオの生徒でも過半数の生徒が出来ていなかったようだ。知っていればほぼ満点、知らなければ0点という差のつく出題は、入試問題としていかがなものかと思う。

大問2

フィボナッチ数列の問題。(1)~(3)はフィボナッチ数列を4で割った余りに関する出題で、合同式を使い慣れていて周期性に気付けば容易。(4) はフィボナッチ数列の一般項を表せという問題で、それまでの内容と関連がない独立した問題。
皆何度か解いたことがあるはず。

大問3

絶対値のついた放物線と直線の交点に関する問題。グラフを書けば問題の意味をつかむのは簡単だが、計算がやや煩雑で、答となる数値もきれいではなく、ここを正確に解いたかどうかは大きな差になるだろう。

大問2、大問3は、演習量によって差の出そうな出題ではあるが上位層では高得点が望める難易度である。結局、大問1でさいころの目を正確に把握できたかどうかが合否に大きく影響しそう。

物理
大問1:万有引力
大問2:ソレノイドの作る磁場
大問3:液体中の圧力

大問1の万有引力の問題は標準的な内容だが、分量が多く時間がかかる。
大問2の磁場の問題は、内容はそれほど難しくないが、問題文が長くかつ定性的な考察力が要求されるので、全く手が出ない受験生もいただろうが、これは是非得点しておきたい。
大問3の液体中の圧力の問題も標準的な内容ではあるが、問われている物理量を要求された形で答えるのは慣れていないと手間取るだろう。受験生がやや手薄になる分野なので点は取りにくい。

全体としては、分量・レベル共に例年通り。大問1の計算に時間を取られてしまうと、最後までたどり着くのは難しい。分量が多く手際良い処理が要求される。
6割~7割程度は取っておきたい。

化学
問(1)緩衝液計算 問(2) 化学反応式
問(1)理論計算 問(2)沈殿のできる中和滴定
問(1)異性体 問(2)合成高分子

Ⅰの緩衝液はよくあるタイプの問題だが、今の時期にしっかりできていたかどうかが問題。反応式は基本的。
Ⅱ問(1)は数値が大きく単純なかけ算、割り算力が必要だが、基本的計算問題。問(2)は回路を図示するなど新傾向。
Ⅲの有機は基本的知識を問うのみで易しい。

全体に例年より計算量も少なめで易しい。高得点勝負だろう。

生物

大問1:呼吸(+少し発酵)

⇒問1の空欄補充はやや入れにくい(例年に比べるとやりにくい)。
問3のワールブルグ効果についての記述(50字)は、現時点でも研究段階にある現象であり、答えが定まらない。奇問。

大問2:ホルモン

⇒問1の空欄補充に始まり、知識問題が並ぶ。
問5は記述(バソプレシンの分泌低下による尿量の説明:20字)だが、標準的難易度。

大問3:DNA(遺伝子発現)

⇒問1の空欄補充に始まり、問2、3も知識で解ける問題。
問4(複数のコドンが同じアミノ酸を指定する場合があることに関する説明:75字)
問5(核内の遺伝子DNAとcDNAの違いに関する説明:50字)
問6(原核と真核の遺伝子発現の違いに関する説明:75字)
の3つの記述があるが、問題の意図さえ読み取れれば、標準的難易度の問題。

大問4:植物の反応(重力屈性)

⇒問1は空欄補充だが、光屈性の「フォトトロピン」の関与や重力屈性の「根冠」、「アミロプラスト」などやや細かな知識まで問われている。
問2(傾性と屈性の違いの説明:40字)→ 易しい
問3(PINタンパク質のトランスロケーションの説明:20字×2)
→ やや難。高校生物では習わない。
問4(重力とオーキシン濃度の関係の説明:40字×2)→ 説明する文章が書きにくい。

去年に比べて空欄補充がやや解きにくくなった。記述問題は大問1のワールブルグ効果に関する問題と大問4のPINタンパク質のトランスロケーションに関する問題以外は標準的難易度であった。去年よりはやや難しく合格点は下がったと思われる。記述の配点次第になるが、合格点は7割5分~8割になるだろう。