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近畿大学医学部推薦入試の講評【2】物理・化学・生物

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近畿大学医学部推薦入試の講評【2】物理・化学・生物

入試

メビオ講師コラム

2015/11/26(木)

物理:

大問1 やや難
万有引力の問題だが、受験生にはあまり馴染みのない設定。誘導に従っていけば答えまで辿り着くようになってはいるが、計算量も多くかなり時間を消費する。

大問2 標準
コンデンサーに関する問題。内容は非常に典型的でオーソドックス。文字の多さが紛らわしいが、ここは落ち着いて解き切りたい。

大問3 易
レンズに関する問題と、波の一般式に関する問題。どちらも基本的で短時間で完答できる。

全体的に分量が多く、制限時間内に解き切るのは大変。後ろに行くほど易しくなっていくという嫌なセット。力学は時間がかかりそう、と割り切って大問2,3から始めたい。ボーダーは7割5分あたりか。

化学:

大問1
問(1)は易しい。問(2)の溶解度積はさほど難しくはないのだが、苦手としている受験生が多い分野。

大問2
問(1)の単分子膜の問題もしっかりと理解できてないと解答できず、また計算もやや面倒なので完答するのは難しい。
問(2)はグラフから気液共存かすべて気体かが判断できるのだが、それに気づかないとその確認に計算で時間を要する。出来る生徒と出来ない生徒とでかなり差がつきそうな、そういう意味でいい問題。

大問3
とても易しい。全く差が付かない。

全体として最低7割は必要で、化学でリードするにはそれ以上の得点が必要と思われる。

生物:

大問1:真核生物の転写調節・コドンの決定(ニーレンバーグ)
問1の空欄補充に始まり、基本的な問題が並ぶ。新課程の「基本転写因子」などの用語を答えさせる問題も。問3に120字の記述問題があるが、知識系の標準的な問題。

大問2:肝臓の構造と機能
こちらも問1の空欄補充に始まり、知識問題が並ぶ。問6の記述問題は、やや答えにくい設問。問7の記述問題は知識で解答できるので簡単。

大問3:免疫(アレルギー反応)
ここも知識問題ばかり。膜動輸送について問われているのは新課程ならではという感じ。問8に200字の長い記述問題があるが、細胞性免疫のシステムを答えるだけ。言ってみればこれも知識系の問題だが、何を問われているのかが掴みづらかったかもしれない。

大問4:植物の反応(種子の発芽)
基礎的な知識問題がほとんどだが、問2、問5の記述問題は、少し想像力が必要。

総評:出題傾向に大きな変化はなく、基礎的な用語を問う知識問題が大半だった。それらを満点近くでクリアし、記述問題でうまく部分点を集められれば、合格点にたどり着けたのではないか。記述問題は内容的には知識を問う出題が中心だったが、中に、丸暗記では対応しきれないような少し想像力を働かせなくてはならない問題がいくつか混じっていた。このあたりも例年通りという感じ。 全体としては、記述問題の配点次第だが、8割~8割5分は取りたいところ。難易度はやや易しい部類に入るか。