【講師監修】岐阜大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を解説|医学部予備校メビオ
基本情報
2025/04/10(木)
(最終更新日2025/04/10)
豊かな自然に恵まれた岐阜県にある、岐阜大学医学部への合格を夢見る学生は多いでしょう。岐阜大学医学部へ合格するには、入試情報や傾向を理解した上で、適切な対策を取る必要があります。本記事では、岐阜大学医学部の入試傾向や勉強方法、受験に向けたロードマップを解説します。
目次
1.岐阜大学医学部の概要
2.岐阜大学医学部の入試情報
3.岐阜大学医学部合格に向けたロードマップ
3-1.高1生
3-2.高2生
3-3.高3生・高卒生
4.岐阜大学医学部の科目別受験対策・勉強法
4-1.英語
4-2.数学
4-3.国語
4-4.物理
4-5.生物
4-6.化学
5.岐阜大学医学部の受験対策についてよくある質問
5-1.岐阜大学医学部の特徴は?
5-2.岐阜大学医学部の難易度はどれくらい?
5-3.岐阜大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?
6.岐阜大学医学部の受験対策なら大学別模試の受験がおすすめ
岐阜大学医学部の概要
岐阜大学は1949年に創立された国立大学です。ルーツは明治6年に開校した師範研習学校まで遡ります。初代学長として哺乳類学者の青木文一郎が就任しました。平成16年に国立大学法人 岐阜大学となり、令和2年には名古屋大学と法人統合したことで、国立大学法人東海国立大学機構になりました。
岐阜大学医学部の入試情報
【所在地】 岐阜市柳戸1番1
【学生数】650名 ※2024/05/01現在
【公式サイト】https://www.gifu-u.ac.jp/
【アドミッション・ポリシー】
医学部医学科は、人間、自然、社会に対する豊かな感性と洞察力を持って教育・研究・臨床に邁進しています。その理念の下に医学の基礎と高度な専門知識・技能を有し、世界と地域の医療・医学の発展に貢献できる優れた医療人・医学研究者を育成することを最大の使命としています。
《 求める学生像 》
- 広い視野と豊かな教養を持ち、医学の修得に必要な基礎知識と学習スキルを持つ人
- 自ら考えて積極的に行動し、その結果を省察できる人
- 協調性に富み、相手の立場を尊重しつつ、自らの考えを表現できる人
- 向上心を持ち、仲間とともに生涯にわたり学ぶ意欲と探究心を持つ人
- 地域や国際社会で貢献する意志を持つ人
- 責任感と倫理感が強く、人間性豊かで、生命に対する畏敬の念を持つ人
【6年間の学費】349万6,800円
【奨学金情報】
- 独立行政人日本学生支援機構奨学金
- 高等教育の修学支援新制度
- 地方公共団体および民間育英団体などの奨学金
- 岐阜大学応援奨学生
- 岐阜大学短期留学(派遣)奨学生
- 岐阜大学大学院医学系研究科学生(博士課程、博士後期課程の基礎医学系)奨学金
- バロー・Vドラッグ海外研修奨学金助成事業
- 岐阜大学創立70周年記念アピ奨学金助成事
岐阜大学医学部における募集人数・受験料・出願期間・入試日程・試験科目・会場アクセス・入学者情報などの詳細はこちら
岐阜大学医学部合格に向けたロードマップ
高1生
医学部に入るためには、高校1年生のうちから日々の授業に対して真摯に取り組み、定期的に復習を行うことで高い学力を身に付ける必要があります。特に数学・英語に力を入れて学習を進めていきましょう。
英語を学ぶ際は、「読む・聞く・書く・話す」の4つのスキルをしっかりと身に付けることが大切です。そのためには、文法や語法はもちろん、英作文やリスニングなどをバランスよく学ぶことが重要です。医学に関するテーマを取り入れると、より専門的な英語力も身に付けられます。
また医学に関する書籍やWebサイトを読み、知識を深めておくことも大切です。
高2生
高校2年生では、1年次に引き続き医学部合格に向けて学力をさらに伸ばしていきます。授業の予習・復習をしっかり行い、基礎を実践レベルまで高めることが重要です。また定期考査や模擬試験を活用して自分の理解度を確認し、苦手科目をつくらないよう努めましょう。
受験に必要な科目や学習内容を把握するために、学校の進路指導や受験情報を積極的に活用することも大切です。さらに、医療現場への理解を深めるためにボランティア活動や研修プログラムへ積極的に参加し、実践的な経験を積みましょう。
高3生・高卒生
高校3年生および高卒生は、1・2年次よりさらに受験勉強に集中し、本番に向けた対策に取り組まなければなりません。医学部の受験に必要な科目・範囲の勉強を徹底して行いましょう。実践的な力を身に付けるためにも、過去問題や模擬試験の問題を解いて、苦手分野の克服を行います。これまで学習してきた知識を定着させるように意識して、学習へ取り組んでください。
岐阜大学医学部の科目別受験対策・勉強法
岐阜大学の科目別の傾向分析と、おすすめの受験対策・勉強法を解説します。
英語
傾向分析
岐阜大学医学部の英語は、試験時間が90分で大問3題の選択式です。設問も英語化されているため、全体的に読まなければならない英文の量が多い傾向にあります。試験時間が短いためスピーディーに標準レベルの英文を読み解く力が必要です。また解答方法は記号や一語のみで回答する選択式となるため、英語の記述力はそれほど問われない傾向にあります。
大問1では、Part1〜4の小問が集合しており、語句補充・語句整序を問われます。大問2はPart1・2で編成されており、それぞれ4ページ程度の長文から文補充・内容読解に関する問題が出題されます。大問3も4ページ程度の長文から、内容読解やグラフの読み取り、正誤判断が必要な問題が出されます。
受験対策・勉強法
岐阜大学医学部の英語は傾向がほとんど同じで、過去問題から対策しやすいのが特徴です。しかし、問題文も英語であり、時間に対して文章量が多いので限られた時間で素早く情報を読み取り、解答できるように速読を意識して学習することが重要です。
また文法・語彙などを繰り返し復習し、すぐに意味が理解できるようにしておきましょう。英作文を実際に作成し、語法も身に付ける必要があります。
時間配分や問題の取捨選択を間違えないように、本番を仮定して過去問を解くことで、本番でも冷静に判断できるように対策しましょう。
数学
傾向分析
岐阜大学医学部の数学は、試験時間が120分で全問記述式です。大問5題からなっており、高校で習う数学の全分野から満遍なく出題されるのが特徴です。難易度は標準~やや難程度で、医学部固有の問題は出題されません。
大問1〜3は数学1A・2Bから出題され、文系の他学部と共通範囲となります。指数関数や対数関数、三角関数など、計算力が求められる問題が多いです。
また大問4〜5は数学3から出題され、理系の他学部と共通しています。微分法の方程式から不等式の応用、積分法の面積・体積、数列の極限、複素数平面の図形的考察まで、幅広い分野から出題される傾向にあります。
求値問題に加えて証明問題も多く、後半になるにつれて難易度が高い問題が含まれるのが特徴です。
受験対策・勉強法
岐阜大学医学部の数学は、難易度が高いわけではないため完答を目指しましょう。全て記述式で回答が求められるため、採点者が理解しやすい簡潔な答案となるように心掛けることが大切です。
大問一つにつき、20分以内で回答するのを意識し、残った時間で見直しを進める必要があります。難易度もそれほど高くなく、他の受験生と差を付けにくい科目であるため、着実に点数を獲得しなくてはなりません。
そのためには教科書や問題集で学習を行い、一般的な解き方を身に付けることが欠かせません。複雑な問題が出題された場合でも柔軟に対応できるよう、さまざまな難易度の問題に挑戦し、発想力・思考力を高めるようにしましょう。
国語
傾向分析
岐阜大学医学部において看護学科のみに国語の個別試験が行われます。医学科では国語の個別試験は実施されません。
国語の試験時間は100分で、選択式・記述式の2通りの解答形式が取られています。大問3題から構成されており、現代文と古文、漢文がそれぞれ1題ずつ出題されるのが例年の傾向です。
現代文には長文が掲載されており、漢字の読み書きと説明が求められる記述問題です。古文においては、文法的説明・現代語訳・文学史・和歌に関する記述問題が出題されます。漢文は、読み・書き下し文・現代語訳・説明が求められる記述問題が出されます。
受験対策・勉強法
岐阜大学医学部看護学科の国語は、現代文・古文・漢文を満遍なく学習しておくことが大切です。受験時間が100分と短いため、時間配分に気を付けながら得意な分野から解答しましょう。例年と傾向がほとんど同じであり、過去問題を解いて慣れる必要があります。
現代文では、基本的な漢字の書き取りや読み取りを行うことが欠かせません。古文・漢文も基本的な単語と文法を集中的に学習し、基礎を固めるように心掛けてください。速く正確に読めるように、また文の主語を的確に把握できるように、繰り返し問題を解きましょう。記述問題は周囲の人に添削をしてもらうのがおすすめです。
物理
傾向分析
岐阜大学医学部の物理は、試験時間が理科2科目120分であり、全て記述式での解答が求められます。他学部と共通の問題冊子ですが、医学部では大問4題のうち指定された3題のみ解答します。問題を解き始める前に、どの大問に回答しなければならないのかを確認しましょう。各大問につき5〜7の小問が出題されるため、問題量が多いのが特徴です。
問題のレベルは標準的ですが、力学や電磁気、波動、熱力学など、幅広い分野から満遍なく出題されます。計算問題をはじめ、記述・論述問題、選択問題、グラフ読み取りなどの問題形式が採用されています。
受験対策・勉強法
岐阜大学医学部の物理は、幅広い分野から問題が出題されます。各分野の学習を行うためにも、過去問題の演習は早めに取り掛かりましょう。教科書に記載されている例題や章末問題もスムーズに解答できるように取り組む必要があります。難易度の高い問題を解くよりも、標準的なレベルの問題を集中的に解き、慣れることが大切です。
また計算問題をスムーズに解答できるように計算力を鍛えておきましょう。試験の傾向は例年大きくは変わらないため、過去問題を活用して学習を進めるのがおすすめです。
生物
傾向分析
岐阜大学医学部の生物は、試験時間が理科2科目120分で、全て記述式での解答を行う形式です。他学部と共通の冊子であるため、大問5題中、3題のみ解答します。6〜14の小問で構成されていることが傾向としては多いです。
生態系や動物の行動・反応に関する分野をテーマにしていることが多いですが、基本的には生命現象と物質、遺伝子の働きなど広い範囲の問題が出題されます。
難易度はそれほど高くありませんが問題数が多く、語句補充や正誤判断、選択問題、計算問題、図作成、記述・論述問題など問題形式がさまざまです。論述問題の割合は約半分と多いため、時間に間に合うよう解答する必要があります。
受験対策・勉強法
岐阜大学医学部の生物は出題範囲が広いため、計画的に勉強を進める必要があります。学習ペースを考慮して満遍なく学習を進めましょう。教科書の例題や章末問題をスムーズに解けるまで復習した上で、受験問題集の演習を行うのがおすすめです。
全体の約半分を占める論述問題30〜100字までの比較的短いものから、150字程度の文章作成が求められる問題もあるため、周囲の人に添削をしてもらうと良いでしょう。
過去問題を解く際も、本番を想定し語句補充や正誤判断、選択問題などを抑え、論述問題で点数を獲得するように意識するように心掛けてください。
化学
傾向分析
岐阜大学医学部の化学は、試験時間が理科2科目の120分で、解答方法は全て記述式です。他学部と共通の問題冊子ですが、医学部受験の場合は大問5題中4題のみ解答をします。大問一つにつき10〜17の小問への解答が求められます。
大問4題のうち、2〜3題は理論や無機化学、あるいはこれらの融合問題であることが多いです。残りの1題は有機化学に関する問題がほとんどですが、受験する年によって問題の出題割合は異なるため注意が必要です。
基本的な問題が出題される傾向にあり難易度はそこまで高くないですが、問題数が多い傾向にあります。解答方法も語句補充や選択問題、計算問題、化学式、構造式、記述問題などさまざまです。
受験対策・勉強法
岐阜大学医学部の化学は出題範囲が広く、早めに過去問題演習に取り組むことが大切です。基本的には教科書の例題や章末問題を網羅した上で、受験問題酒や過去問題で学習を行いましょう。時間に対して問題数が多いため、捨て問題を作らなくて済むように、計算力や情報処理力を鍛えておくのがおすすめです。
難易度は高くなくても、苦手な問題や複雑な計算問題にも対応できるよう努めましょう。問題を全体的に見て、大まかに把握した上で問題に取り掛かることが大切です。
岐阜大学医学部の受験対策についてよくある質問
岐阜大学の受験対策に関してよくある質問に回答していきます。
岐阜大学医学部の特徴は?
岐阜大学はグローバルスタンダードな医学教育に取り組んでおり、国立大学の中でも最も早くチュートリアル教育の導入を行い、日本の医学界を牽引してきました。JACMA(日本医学教育評価機構)によって、国際水準の医学教育が行われていることが認められています。
また学生研究員制度という独自の制度を導入しており、学生は1年次から研究に参加可能です。研究員として採用されると、課外時間や休業期間に研究活動を行った際に給与が支払われるのも特徴です。
岐阜大学医学部の難易度はどれくらい?
岐阜大学医学部の偏差値は、他の国公立大学医学部と比べると平均的な水準です。ただし、国立大学医学部への入試倍率は全国的に高いため、やはり難易度は高いといえるでしょう。
中部地方に医学部のある国公立大学が少ないという理由で、2023年度から後期入試がなくなりました。これにより前期試験に応募者が増加しやすい傾向にあります。
岐阜大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?
岐阜大学医学部を目指すには、受験の傾向を理解した上で各教科の基礎を固め、実践レベルまで引き上げるための学習を心掛けましょう。
また自分は何が苦手で、何が得意かといった現時点での学力を正確に把握する必要があります。現状を理解し、ここまで解説してきた各教科の勉強法を取り入れて受験に挑むことが大切です。
岐阜大学医学部の受験対策なら大学別模試の受験がおすすめ
岐阜大学医学部に合格するためには、過去の出題傾向と自分の現状を理解し、対策を行うことが重要です。
医学部進学予備校メビオでは、自分の学力を知るために「中高一貫模試」を実施しています。また高校生を対象に、英語と数学の「学力診断テスト」にも取り組んでいます。早い段階で自分の学力や課題を把握できるため、岐阜大学医学部合格を目指す方はぜひご活用ください。
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