京都大学は1869年に大阪で開校した舎密局（せいみきょく）から歴史が始まり、その後1897年に京都帝国大学が創設、1899年に医科大学が開設されました。昭和に入った1947年に京都大学となり、現在では医学部を含む10学部を擁する総合大学になっています。

「自由の学風」をうたいながら、学問の源流である研究活動も重視しています。世界最高水準の研究拠点として、社会の各分野で重要な働きができる人材育成に力を入れている大学です。

京都大学は関西の大学では最も偏差値が高く、日本国内でもトップクラスの学力を誇っています。ノーベル生理学・医学賞受賞者も輩出し、世界でも評価が高い大学です。明治時代からの長い歴史があり、多くの研究者たちが京都大学で研究を進めてきました。

医学部を持つ大学が複数集まる関西エリアに住み、地元で医学部に進学したい学生にとって、京都大学は憧れの存在でしょう。入試の倍率自体はそれほど高くないものの、そもそも偏差値70を超える優秀な学生たちが集まる別格の医学部です。実際には関西だけではなく、全国から優秀な学生が受験に集まってきます。

近年の基礎医学研究者数が著しく減少している状況を受け、京都大学では1年次から独自のMD研究者育成プログラムを実施しています。MD研究者育成プログラムは東京大学と大阪大学、名古屋大学も含めた4大学が連携し、長期的視点で基礎医学研究者を育成する取り組みです。

京都大学では1年次から希望する本研究科の研究室で研究手法を学ぶ「ラボ・ローテーション」に参加できます。4年次には夏期休暇を含めて4カ月近く、大学研究室や学外または海外の施設で自主研鑽できる「マイコース・プログラム」も行われています。さらに高度な研究を行いたい学生に対してはMD・PhDコースも準備されているなど、独自のプログラムが特徴的です。

京都大学の医学部では、2年次になると基礎教養科目に加えて、医学教育も始まります。この本格的に開始する医学教育に関して、レベル・システム方式を取っているところがポイントです。解剖学や生理学、病理学のように、医学を学ぶうえで欠かせない科目では、初めに伝統的な学問体系に即した授業を行います。

具体的には分子や細胞などを、まずは人体の構成要素（レベル）として捉え、構造・機能の面から横断的に学びます。その後に、同じテーマを人体の臓器別機能や病理などシステム面からの視点で捉えることで、より学びを深められる仕組みです。

◎2025/08/12(火)時点でのデータ

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