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私立大学「医学部入試」の受験計画

受験計画

2018/12/26(水)

(最終更新日2022/04/17)

私立医学部受験とは?

2018/12/1の川崎医科大学を皮切りに、私立医学部入試の出願が始まりました。皆さんはどのような受験計画をたてていらっしゃるでしょうか。いろいろ思惑はあるでしょう。「地元の大学を優先して」「受験が連続して無理をすることがないように」などですね。しかし、本当にそれで良いのでしょうか? 1つ言えることは、私立医学部の入試は軒並み超高倍率であるということです。

「定員が少なく倍率が高い」ということは、たとえ実力があってもちょっとのミスが命取りになり、なかなか結果が出せないということが起こりうるのです。これは例えば大阪医科大学のような、いわゆる「偏差値の相対的に高い医学部」に合格できたとしても、川崎医科大学のような、いわゆる「偏差値の相対的に低い医学部」に不合格になる事例が多々あることからも明らかです。

言い換えると、「偏差値の相対的に低い医学部に合格出来る」のではなく、「その時、入学試験の現場で実力を発揮できた医学部に合格出来る」ということなのです。では実際に合格を勝ち取るためにはどうすればよいのでしょうか?

私立医学部出願の基本戦略

まず「沢山の大学を受験する」ということが必要になります。「連続して受験するのはつらいから少なめに出願する」では私立医学部合格はおぼつきません。2019年度はセンター試験の日程がいつもより後ろにずれ込んでいます。私立医学部の入試はセンター試験後に行われるのが基本です。

すると、私立医学部入試カレンダーをご覧になればわかるとおり、2019/1/22の愛知医科大学、国際医療福祉大学両校の入試を皮切りに2019/2/5の慈恵会医科大学まで、なんと15日連続!で私立医学部入試が開催されることになるのです。

「こんなにたくさん受験する大学があるじゃないか。少しくらい受験校を減らしてもよいのでは」と思われる方もいるかもしれません。ですがちょっと待って下さい。本当に見た目通り、たくさんの大学を受験をすることは果たして可能なのでしょうか?

例えば2019/1/22に行われる愛知医科大学の1次試験に合格し、2次試験を受験すると、2019/1/31に行われる獨協医科大学の1次試験もしくは2019/2/1に受験する予定の大学の1次試験を受験することは出来なくなります。

同様に2019/1/23の岩手医科大学の1次試験に合格すれば、2次試験を受験するために2019/2/1、もしくは2019/2/2に受験する予定の大学の1次試験を受験する事が出来なくなります。このように、実際に受験可能な大学の数は実はそれほど多くないのです。

したがって各大学1次試験不合格の場合に備えて、次の1次試験を受験することができるようにあらかじめ出願をし、準備をしておくことが必要です。「愛知医科大学の2次試験日を2019/1/31にするので獨協医科大学は出願しないでおこう」、これではダメです。

万が一、愛知医科大学の1次試験不合格の場合には獨協医科大学を受験できるように出願しておくべきなのです。

私立医学部2次試験日攻略

最終合格を手に入れるためには「なるべくたくさんの2次試験の受験する」ということが大切です。「当たり前のことじゃないか」と思われる方がいるかもしれません。ではここで私立医学部2次試験の日程を見てみましょう。

岩手医科大学の2次試験は2019/2/1、2019/2/2のうち「受験者が選ぶ1日」に行われます。次に川崎医科大学の2次試験日を見てみましょう。こちらも2次試験は2019/2/1、2019/2/2のうちの1日に行われます。

しかしここで注意すべきことは「川崎医科大学の2次試験日は受験生が選べない」ということです。

では、もし運良く岩手医科大学・川崎医科大学両校の1次試験に合格した場合、どうすれば両校の2次試験日を重複させずに「確実に両校の2次試験を受験する」事が出来るのでしょうか?

実は川崎医科大学の2次試験日は「受験番号」を基準に決められます。受験番号が小さければ2次試験日は2019/2/1に、受験番号が大きければ2次試験日は2019/2/2に振り分けられます。そしてその受験番号は「出願順」に決められるのです。

もうおわかりですね。岩手医科大学の2次試験日に2019/2/2を選択した場合は「川崎医科大学の2次試験日を2019/2/1にするべく、なるべく早く出願を行う」、逆に岩手医科大学の2次試験日に2019/2/1を選択した場合は「川崎医科大学の2次試験日を2019/2/2にするべく、なるべく締め切りギリギリに出願する」ことが重要になるのです。しかもこの受験番号は「インターネットへのアクセス順」ではなく、「受験料振り込みの時点」で決定されます。

もしこのようなことを知らずに出願すると、首尾よく岩手医科大学・川崎医科大学両校の1次試験に合格したとしても、2次試験日が重なり泣く泣くどちらかの2 次試験を棄権せざるを得なくなってしまうことが起こるのです。つまり「最終合格のチャンス」を1つ逃すことになるのです。

どうでしょうか。ただ何となく出願するだけではダメなのです。

私立医学部受験地の決定

次に受験地について考えてみましょう。「本校で受験した方が合格しやすいんじゃないの」「どこで受験しても同じだから適当に決めて良いのでは」などと考えていないでしょうか? どちらも違います。受験生にとって「受験が続く期間」の時間は、たとえ1時間でも、勉強するため、あるいは身体を休めるためにこの上なく貴重なものなのです。

そして、その貴重な時間は「受験地の選定」によって確保することが可能なのです。

私立医学部入試カレンダーを見てみましょう。 ここでポイントとなるのが聖マリアンナ医科大学、帝京大学医学部、久留米大学医学部、および岩手医科学大です。各大学の受験地に注目して下さい(岩手医科大学は2次試験受験地)。

仮に大阪に在住のAさんが

  • 2019/1/23 岩手医科大学
  • 2019/1/26 関西医科大学
  • 2019/1/27 ​川崎医科大学
  • 2019/1/28 金沢医科大学
  • 2019/1/29 ​聖マリアンナ医科大学 or 帝京大学医学部
  • 2019/1/30 兵庫医科大学
  • 2019/2/01 ​久留米大学医学部
  • 2019/2/02 福岡大学医学部
  • 2019/2/03 東海大学医学部

という受験日程を組んだとしましょう。そのうち聖マリアンナ医科大学、帝京大学医学部の1次試験受験地は「東京」のみ、久留米大学医学部の1次試験受験地は「本学または東京」のみとなります。すると、もしAさんが大阪滞在を基本とした受験をするなら

  • 2019/1/23 岩手医科大学 (大阪)
  • 2019/1/26 関西医科大学 (大阪)
  • 2019/1/27 川崎医科大学 (岡山)
  • 2019/1/28 金沢医科大学 (大阪) ですが、

    東京に移動し

  • 2019/1/29 聖マリアンナ医科大学 or 帝京大学医学部 (東京)

   大阪に戻り

  • 2019/1/30 兵庫医科大学 (神戸)

 再び東京に移動し

  • 2019/2/01 久留米大学医学部 (久留米 or 東京)

 再び大阪に戻り

  • 2019/2/02 福岡大学医学部 (大阪)
  • 2019/2/03 東海大学医学部 (大阪)

と大阪ー東京間の移動が2往復生じます。一方で、これを

  • 2019/1/23 岩手医科大学 (大阪)
  • 2019/1/26 関西医科大学 (大阪)
  • 2019/1/27 川崎医科大学 (岡山)

    ここで東京へ移動し

  • 2019/1/28 金沢医科大学 (​東京​)
  • 2019/1/29 聖マリアンナ医科大学 or 帝京大学医学部 (東京)
  • 2019/1/30 兵庫医科大学 (​東京​)
  • 2019/2/01 久留米大学医学部 (​東京​​)
  • 2019/2/02 福岡大学医学部 (​東京​​)
  • 2019/2/03 東海大学医学部 (​東京​)

とすると、大阪ー東京間の移動が1往復半減り、なんと、おおよそ9時間もの時間が捻出できるのです!

しかも岩手医科大学は全国で唯一「本学に行かずに2次試験が受験」できます。

したがって、首尾よく岩手医科大学の1次試験を突破した場合に備えて「岩手医科大学の2次試験受験地を大阪でなく、東京」にしておけば、2次試験日が2019/2/1にしろ2019/2/2にしろ、本学や大阪移動することなく、「岩手医科大の2次試験をそのまま東京で受験」することが出来るのです。

いかがでしょうか? このように私立医学部の受験は仕組み、日程が非常に複雑です。したがって受験地の決定には綿密な「戦略」 が必要となってくるのです。

私立医学部の後期試験は難しい?!

最後に、私立医学部合格の栄冠を勝ち取るためにもうひとつ大切なことは、「最後まで諦めずに受験を続ける」ことです。 先ほども述べましたが、「偏差値の相対的に低い」大学に不合格だったからといって必ずしも「偏差値の相対的に高い大学」に合格出来ないということではありません。

そして、受験生は最後の「私立医学部後期試験」までしっかりと受験し続けなければいけません。

私立医学部後期試験に関しては、「競争倍率が極めて高いので無理だ」と諦める受験生が多数います。例えば近畿大学医学部ですが、2018年度の後期日程の定員は5名、受験者数は580名、なんと100倍以上の競争倍率です。「定員の多い前期試験ですら不合格だったのに、こんなに定員が少ない後期試験に合格するわけがない」と思ってしまうのも無理はありません。

しかし、果たして実際にそこまで難しいのでしょうか? 答えはNOです。私立医学部後期試験は、「残念ながら前期試験での合格を果たせなかった受験生達の敗者復活戦であること」、「3月のこの時期までモチベーションを保ってコンスタントに学習を続けている受験生は多くはおらず、皆の学力がベスト時よりも随分落ちていること」から、実は見た目の倍率ほどには難しい試験ではありません。

実際に点数を見てみましょう。試験問題のレベルがほぼ同じである近畿大学医学部前期試験の最低合格点が227点/400満点であるのに対して、後期試験の最低合格点は225/400満点です。いかがですか? 前期と同じだけ得点出来れば、後期試験に合格できるチャンスが十分あるのです!

これは我々が常々言い続けていることでもありますが、「私立医学部入試は最終的に1校合格すればよい」のです(もちろんたくさんの合格を勝ち取って、進学校を選ぶことが出来るのはより結構なことです)。もしかすると、その1校が最後に受験する大学かもしれません。

その可能性を自ら捨てることのないように、受験生の皆さん、最後の最後まで諦めずに受験を続けて下さい。 頑張る受験生の皆さんを応援しています。

コラム執筆者

医学部進学予備校メビオ

講師部 副部長/主任講師(常勤)

医学部指導歴21年

上田 昭夫

京都大学法学部卒