【2026年度】愛知医科大学医学部 学校推薦型選抜(公募制) 徹底解説|合格のための対策
基本情報
2025/09/27(土)
(最終更新日2025/11/18)
愛知医科大学医学部の学校推薦型選抜(公募制)は、基礎学力試験、小論文、面接、提出書類を総合的に評価して合格者を決定する選抜方式です。2025年度入試では、約20名の募集人員に対し84名が受験し、実質倍率は4.2倍でした。合格を勝ち取るためには、試験の全体像を正確に把握し、各評価項目に対して的確な対策を講じることが不可欠です。
1. 2026年度 愛知医科大学医学部 学校推薦型選抜(公募制)の概要
最新の正確な情報は、愛知医科大学の公式サイトや学生募集要項を必ず確認してください。
1-1. 入試日程と募集要項
2026年度入試の主要な日程、募集人員、検定料は以下の通りです。出願期間はインターネットでの登録と書類の郵送の両方が必要となるため、計画的に準備を進める必要があります。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 募集人員 | 約20名 |
| 出願期間(インターネット) | 2025年11月1日(土) 9時00分~2025年11月10日(月) 17時00分 |
| 提出書類の郵送締切日 | 2025年11月10日(月) 【消印有効】 |
| 試験日 | 2025年11月22日(土) |
| 合格発表日 | 2025年12月4日(木) |
| 試験会場 | 本学(愛知医科大学) |
| 入学検定料 | 60,000円 |
出典: 愛知医科大学公式ウェブサイト
1-2. 出願資格
出願には、高等学校長の推薦に加え、以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 人物および学力ともに優れ、医師としての適性と医学教育を受けるにふさわしい資質・能力などを有し、将来、地域医療を含む医学の分野で社会に貢献する意欲があること。
- 日本国内の高等学校または中等教育学校の後期課程を2025年3月に卒業した者、および2026年3月に卒業見込みの者であること。
- 学習成績の状況(評定平均値)が、全体で3.7以上であること。さらに、数学、理科、外国語の各教科においても、それぞれ3.7以上であること(理数科は理数および外国語)。
- 高等学校において、指定された科目を履修(見込みを含む)していること。
- 数学: 「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」「数学C」
- 理科: 『物理基礎・物理』『化学基礎・化学』『生物基礎・生物』のうち2科目以上
- 外国語: 「英語コミュニケーションⅠ」「英語コミュニケーションⅡ」「英語コミュニケーションⅢ」
- 在学中の出席状況が良好であること。
- 合格した場合、本人および保護者ともに入学を確約できる者であること(専願)。
選抜方法と評価基準
選抜は、提出された推薦書や調査書に加え、試験当日に実施される基礎学力試験、小論文、面接の結果を総合して行われます。各試験の詳細は以下の通りです。
| 区分 | 科目・内容 | 試験時間 | 配点・評価 |
|---|---|---|---|
| 基礎学力試験 | 数学 (数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学B(数列)、数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)) | 60分 | 100点 |
| 基礎学力試験 | 外国語(英語) (英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲ、論理・表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) | 60分 | 100点 |
| 小論文 | ― | 60分 | 5段階評価 |
| 面接 | 個人面接 | ― | 5段階評価 |
出典: 愛知医科大学公式ウェブサイト
2. 【科目別】出題傾向と対策・勉強法
ここでは、各試験科目の特徴を分析し、合格に向けた具体的な対策と学習法を解説します。
2-1. 英語: 選択問題中心の構成と時間配分
英語は60分という試験時間で、選択式問題が中心の構成です。出題内容は文法、語彙、読解など標準的なものが主ですが、特徴は、試験時間に対して解答すべき問題量が多い点です。個々の問題の難易度が高いというよりは、情報を迅速かつ正確に処理する能力が問われます。
したがって、対策としては、難解な長文や特殊な文法事項に取り組むよりも、標準レベルの問題集を繰り返し解き、解答スピードを上げる訓練が効果的です。特に、時間を計りながら演習を行い、一問あたりにかけられる時間を体感的に把握することが重要です。時間配分の戦略を立て、解きやすい問題から確実に得点していくといった、試験全体を俯瞰したアプローチが求められます。
2-2. 数学: 標準レベル問題の記述式解答力
数学も試験時間は60分で、出題範囲は数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)までと定められています。問題のレベルは標準的なものが中心ですが、解答形式が記述式であることが大きな特徴です。
対策としては、単に答えを出す練習にとどまらず、自分の考えた筋道を採点者に伝わるように、丁寧かつ論理的に答案を作成する訓練が不可欠です。途中の計算過程を省略せず、なぜその解法を選択したのかが分かるような答案作りを心がけることで、部分点を確実に獲得し、安定した得点に繋がります。
2-3. 小論文: 医療テーマへの理解と論理的構成力
60分で実施される小論文は、与えられたテーマに対する理解度、論理的思考力、文章構成能力が評価されます。テーマは医療に関連するものが多く、高齢化社会、再生医療、地域医療格差といった現代医療が抱える課題や、生命倫理に関するものなどが想定されます。対策としては、日頃から医療関連のニュースや記事に目を通し、様々なテーマについて自分の意見を論理的にまとめる練習が有効です。制限時間内に考えをまとめ、説得力のある文章として構成する訓練を重ねましょう。
2-4. 面接: 医師としての適性とコミュニケーション能力
個人面接は5段階で評価されます。大学が公表する選抜方法では、「十分な時間をかけた面接」を行い、提出書類などと合わせて多角的な視点から総合的に選抜する、とされています。面接で問われる具体的な内容は公表されていませんが、一般的に医学部の面接では、医師志望理由、大学志望理由、長所・短所、高校時代の活動、医療への関心などが質問される傾向にあります。
2-5. 総合分析: 合格に向けた学習戦略
愛知医科大学の学校推薦型選抜は、出願資格、基礎学力試験、小論文、面接という複数の要素で総合的に評価されます。
まず、評定平均値などの出願資格を満たすことが前提となります。その上で、合計200点の基礎学力試験で高得点を獲得することが重要です。さらに、5段階評価である小論文と面接の結果も合否に影響します。学力試験の得点に加え、これらの人物評価も考慮されるため、総合的な対策が求められます。
合格に向けた学習戦略としては、以下の段階的な準備が考えられます。
- 基礎学力対策: 出願資格を確認した上で、数学と英語の基礎学力試験対策に注力します。標準レベルの問題を確実に解答できる学力を身につけ、得点を安定させることが目標です。
- 小論文・面接対策: 基礎学力対策と並行し、小論文と面接の準備も進めます。医療関連のテーマについて知識を深め、自己の考えを明確に表現する練習を行います。両方の対策を計画的に進めることが重要です。
3. 受験に役立つ追加情報
3-1. よくある質問(FAQ)
- 既卒生でも出願資格はありますか?
- 2025年3月に高等学校を卒業した者であれば、他の出願資格(評定平均値や履修科目など)をすべて満たすことで出願可能です。
- 基礎学力試験の数学と英語の難易度はどの程度ですか?
- 問題自体は高等学校の教科書レベルを逸脱しない標準的なものが中心です。ただし、英語は時間的な制約が厳しく、数学は論理的な記述力が求められるため、形式に特化した対策が必要です。
- 小論文と面接は、基礎学力試験の点数が高い受験生を対象に行われるのですか?
- いいえ。基礎学力試験、小論文、面接はすべて同日に行われます。最終的な合否は、提出書類も含めたすべての評価項目を総合的に判断して決定されます。学力試験の得点は重要ですが、小論文や面接の評価が最終結果に大きく影響します。
- 面接ではどのようなことが質問されますか?
- 具体的な質問内容は毎年異なりますが、医師志望理由、愛知医科大学の志望理由、自己の長所・短所、高校時代の経験、最近関心を持った医療ニュース、医療倫理に関する考えなど、多岐にわたる質問が想定されます。表面的な回答ではなく、自身の経験に基づいた深い考察が求められます。
3-2. 愛知医科大学学校推薦型選抜(公募制)対策講座
愛知医科大学の学校推薦型選抜は、出題形式に特徴があるため、的を絞った対策が有効です。医学部進学予備校メビオでは、この選抜に特化した対策講座を開講しています。
経験豊富な講師陣が、英語、数学、小論文、面接の各科目について、過去の傾向を分析し、合格に向けた指導を行います。愛知医科大学の学校推薦型選抜に特化した準備を進めたい方は、ぜひご検討ください。講座の詳細や申し込みについては、下記のウェブサイトをご確認ください。
4. まとめ
愛知医科大学医学部の学校推薦型選抜(公募制)は、定められた出願資格を満たすした上で、学力試験、小論文、面接という複数の評価項目で総合的に審査される選抜方式です。
合格するためには、まず基礎学力試験で高得点を獲得することが重要です。特に、英語の速読即解能力と、数学の論理的な答案記述力は、この試験の形式に合わせた対策が求められます。同時に、小論文や面接を通じて、医師としての適性や倫理観を示すことも必要です。これらの各項目について、計画的に準備を進めることが、合格への鍵となります。
著者:医学部進学予備校メビオ講師
※ 記載内容は執筆時点の情報に基づきます。最新の学生募集要項・日程等は大学公式サイトでご確認ください。





