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医学部地域枠の志望理由書とは? 地域医療への思いを合格レベルに仕上げる書き方【例文あり】

受験計画

2025/11/14(金)

(最終更新日2025/11/18)

医学部地域枠を受験する場合、志望理由書には地域医療を志す理由や意欲を盛り込むことが大切です。とはいえ、どのように書けば良いかよく分からず、悩んでいる受験生も多いのではないでしょうか。

志望理由書の内容は合否に影響を与えます。そのため入念に練ってから作成することが大切です。

本記事では医学部地域枠を志望する受験生を対象に、志望理由書で重視されるポイントや書き方などを解説します。例文も紹介するので、実際に作成する際の参考にしてみてください。

地域枠(地域医療)とは?

医学部の志望理由書を作成する前に、まずは「そもそも地域枠とはどういうものか」を理解しておくことが大切です。制度が設立された背景や地域医療が求められる状況を把握することで、説得力のある志望理由書が書けるようになります。

ここでは地域枠を設定した目的や仕組み、地域医療が必要な理由について解説します。

地域枠の目的と仕組み

医学部の地域枠(地域選抜)は、地域ごとの医師の偏りや不足を解消することを目的として導入された特別な入試制度です。東京や大阪などの大都市では医師が十分に足りている一方で、地方では医師不足に悩まされているケースは珍しくありません。このような状況を改善する取り組みとして設けられたのが、医学部の地域枠選抜です。

地域枠は一般枠とは別で実施され、大学卒業後は医師として特定の地域や診療科に一定期間以上従事するなどの条件が課せられる場合があります。地域枠の定員や従事要件は各都道府県に設置された地域医療対策協議会と協議して決めるため、大学によってさまざまです。

奨学金が支給される枠と支給されない枠があり、支給される場合は原則、従事要件を果たすと返還が免除されます。奨学金がある場合「卒業後に一定期間、指定された地域や診療科で勤務する」などの従事要件が設けられており、これを果たすことで返還が免除される仕組みです。

ただし奨学金の有無や従事条件の内容は都道府県ごとに異なるため、必ず各自治体の募集要項を確認することが必要です。

※参考:文部科学省「令和6年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告」https://www.mext.go.jp/content/20250428-mxt_igaku-100001063_1.pdf 
※参考:厚生労働省.「地域枠の定義について」https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000665192.pdf

なぜ今「地域医療」が求められるのか

医学部が地域枠を設けるほど地域医療を重視している背景には、日本社会の人口減少と高齢化があります。都市部では高齢化が進み、高齢者が高い割合を占めています。一方地方では、人口減少により過疎化が進むことが予想される状況です。場所によって必要な医療の種類や病床数が大きく異なるため、従来の医療提供体制を続けると、適切に対応できなくなります。

そこで厚生労働省が策定したのが、将来の人口動態や疾病構造に対応できる医療体制を整えるための「地域医療構想」です。この構想では、都道府県が設ける「二次医療圏」を単位として、将来必要となる病床数や医療機能を推計し、病院ごとに役割分担と連携を進めることが定められています。

構想を実現するには、各地域で医療を担う医師の確保が不可欠です。そのための仕組みとして設けられたのが医学部の「地域枠」です。

※参考:厚生労働省「地域医療構想」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html

地域枠の志望理由書は合否に直結する重要なポイント

志望理由書を書く際は、評価に直結するポイントを押さえることが重要です。どれだけ地域医療に対する高い意欲や強い熱意を述べても、評価ポイントからずれていれば、高い評価を得ることが難しくなるからです。

ここでは、志望理由書で評価される3つの要素やよくある失敗パターンを解説します。参考にして、受かりやすい志望理由書を作成しましょう。

審査官に評価される3つの要素

審査官が志望理由書で重視するのは、主に以下の3つです。

大学によって志望理由書の内容は異なりますが、多くの場合以下のような質問がされます。

Web一貫性 矛盾がなく、内容に一貫性があるか
具体性 大学を志望する理由や医師を目指す動機が具体的で明確か
実現性 目指す医師像や地域医療で取り組みたいことなどと、大学の方針や指導内容がマッチしているか
  • 医師を目指す動機
  • 大学を志望する理由
  • 将来の医師像
  • 地域医療に対する考えや意欲

回答は論理的で一貫性があることが大切です。矛盾や論理の破綻があると、審査官に「真剣に考えていないのでは」といった印象を与えかねません。

地域枠では、地域医療についての考え方を問われることもよくあります。地域医療に対して正しい理解を持ち、意欲や熱意を伝えることも意識しましょう。

よくある失敗パターン

審査官が重視するポイントだけでなく、よくある失敗パターンも知っておきましょう。パターンを把握しておけば、同じ失敗を避けることが可能です。

失敗パターンには、主に以下のようなものがあります。

  • 内容が抽象的で具体的なイメージが湧かない
  • 医学部でなくても良い印象を与える
  • 結論ファーストになっていない

「素晴らしい大学なので目指しています」など、あいまいで具体性に欠ける内容はNGです。「人々の役に立つ人材になりたいです」など、医師以外の仕事でも該当するような表現も避けましょう。

また文書の構成にも注意が必要です。せっかく内容が良く考えられたものであっても、書く順番によってはかえって伝わりにくくなってしまうことがあります。以下の構成で書くと読みやすくなります。

  1. 結論
  2. 結論の根拠
  3. 例を提示
  4. 再び結論

最初に結論があると読み手(審査官)が内容を把握しやすくなり、根拠や例を続けることで説得力が増します。

地域枠の志望理由書の書き方まとめ

評価されるポイントや失敗パターンが把握できたら、次は実際に書いてみましょう。とはいえ、いきなり書き始めるのは良くありません。評価される志望理由書を作成するためには、段階を追って準備を進めることが不可欠だからです。

ここでは、志望理由書を書く方法をステップごとに紹介します。

Step1|リサーチで情報を集める

説得力のある志望理由書を書くためには、志望する大学の医学部に関する情報を十分に集める必要があります。志望大学の特徴を知ることで、他のどの大学でもなく、その大学で地域医療を学びたい理由を明確に説明できるようになるからです。

以下を活用し、しっかりリサーチしましょう。

  • 志望大学のパンフレット・ホームページ
  • オープンキャンパス
  • 都道府県の運営するホームページにある保健医療計画

特にアドミッションポリシーや他大学にないカリキュラム、プログラム、制度、環境といった独自の特徴を意識して調べることが大切です。

また地域枠を目指すなら、都道府県の保健医療計画などにも目を通して地域の医療状況を把握しておきましょう。地域の医療状況を踏まえて志望理由書を書くことで、将来貢献したいという具体的な熱意が伝わり、説得力のある内容になります。

Step2|きっかけと気付きをメモに落とす

志望大学や地域医療に対する理解を深めたら、次に自分が地域医療に興味を持ったきっかけやそのときに得た気付き、思いを書き出しましょう。

きっかけや気付き、思いとは、以下のような事柄です。

  • 小学生で入院した際、担当医が常に優しく寄り添ってくれ心強かった。自分も患者の気持ちを明るくさせる医師になりたいと思った
  • 姉が妊娠した際、地域に産婦人科がなく大変な思いをした。妊婦が安心できる環境を作りたいと思った
  • 地域の病院を見学し、医療スタッフの患者の気持ちを第一に考える姿勢に感銘を受け、こういった環境で働きたいと感じた

地域枠を志望する理由に、経験した事柄や思いを盛り込むと、オリジナリティのある内容になり、他の応募者との差別化が図れます。

Step3|リサーチした内容と自分の動機を結びつける

Step1でリサーチした情報と、自分が大学を志望する動機や将来像との接点を探し、両者を結びつけましょう。以下に具体例を挙げます。

例1)

幼少期を過ごした〇〇地域を訪れた際、医師不足で地元の人々が満足に診療を受けられない現実に気付いた。医師になって子ども時代にお世話になった〇〇地域に貢献したい

××大学は地域医療実習を〇〇地域で行うため、望む将来を実現するために不可欠

より診察が簡単に受けられるよう、将来は〇〇地域で在宅医療を実践したい

例2)

小学生で入院した際、担当医がよく話をしに来てくれて不安が消えた。将来は不安な患者を元気づけられるコミュニケーションスキルの高い医師になりたい

××大学は「人間性豊かな医療人の育成」を理念とし、さまざまな育成プログラムを組んでいるので、理想の将来像を実現できる

卒業後は、これまで18年間お世話になった地元で小児科医として恩返ししたい

大学の特徴と、自身の志望理由をからめることで、より納得感のある志望動機が作れます。

Step4|卒業後の計画を描く

評価される志望理由書を作成するためには、卒業後のキャリアプランを明確に描いておくことも大切です。漠然と将来の夢を語るだけでなく、実現するための道筋も示すことで、将来を見据えて本気で医師を目指していることが伝わります。

まずは将来なりたい姿を描き、そのためには何をすべきか、どう段階を踏むべきかを考えましょう。将来像や道筋が明確になったら、伝わるように文章を整えます。以下に例を挙げましょう。

  1. 卒業後は2年間、指定地域で2年間初期研修を受け、幅広く診療力の基礎を習得する
  2. 地域の中核病院で救急や専門分野の経験を積む
  3. 在宅医療を実現し住民に寄り添う医師として成長する
具体的に書くほど真剣さが伝わり、本気度や熱意をアピールできます。

Step5|手書きで書いてみる

志望理由書を書く材料がそろったら、最後は全体の文章を整えます。このときパソコンやタブレットに文章を打ち込むのではなく、手書きするのがおすすめです。手書きには以下のようなメリットがあります。

  • 脳が活性化され、書いた内容が記憶に残りやすい
  • 文字数感覚がつかめる
  • 行の見え方が把握できる
  • 読みやすさや伝わりやすさを客観的に確認しやすい

時間がかかるからと面倒に感じる受験生もいるでしょう。しかしメリットを考えると無駄になりません。また大学によっては志望理由書を手書きするよう指定しているところもあります。

地域枠(医療地域)の志望理由書【例文】

志望理由書で重視されるポイントや書き方が分かっても、実際にどう書けばよいかよく分からない人もいるでしょう。

そこで、ここでは例文を3つご紹介します。例文を通して書き方の感覚をつかみ、自分の体験や大学の特色に置き換えて、あなたならではの志望理由書を作成してください。

志望理由書の例文①

私が貴学の地域枠を志望しているのは、貴学では地域・在宅医療や救急・災害医療が一貫して学べるからです。

高校生のとき、へき地に住む祖母が急病で倒れたのですが、地域にある診療所の医師が在宅訪問して初期対応してくれて助かりました。この経験が、へき地にいる患者が必要とするときに必要な医療を迅速に提供できる医師になりたいと思うようになったきっかけです。

貴学に入学後は、1年次から始まる早期臨床体験を通じて現場で必要な知識や技術を磨きたいと考えています。卒業後はへき地で在宅医療を実施し、患者を支える医師として活躍したいです。

冒頭に大学を志望する理由を一文で簡潔に述べ、続けて医師を目指すきっかけとなった経験、そして入学後や卒業後にしたいことを述べて締める流れになっています。読み手の頭に入ってきやすい構成です。

また「地域・在宅医療や救急・災害医療が一貫して学べる」「1年次から始まる早期臨床体験を通じ」など、志望大学に関してしっかり調べていることも、その大学を志望する理由に説得力を与えています。

志望理由書の例文②

私が貴学を志望する理由は、貴学が特にスポーツ医学の分野で先進的な研究をしており、国内外で高い評価を得ているからです。

私は中学の時に部活で大きなけがをし、手術と長期間のリハビリを経験しました。スポーツのプロになりたいとの夢が破れてひどく落ち込みましたが、そこから立ち直れたのは、親身になって治療してくれる担当医師の存在が大きな心の支えになったからです。

そのときから、私も患者を心身両面から支えられる医師になりたいと思うようになりました。そのためには、スポーツ医学で高い評価を受けている貴学で学ぶのが最適だと考えております。

卒業後は、医師不足が問題化している〇〇地域で患者を支える医師として活躍したいです。

大学を志望する理由と医師を目指すきっかけとなった経験を、しっかりと結び付けて書いている志望理由書です。また一貫性・具体性・実現性が揃っており、審査官の客観的な視点からみても納得しやすい内容でしょう。

志望理由書の例文③

私には、生まれ育ったこの地域の医療に貢献したいとの強い思いがあります。そのためには、貴学で1年次から始まる地域医療実習を経験することが不可欠だと考え、志望しました。

私の祖父は慢性疾患があり、病院に行くことが難しくなってからは地域の医師が訪問診療に訪れてくれるようになりました。ふさいでいた祖父がどんどん明るくなるのを見て、通院困難な患者にとって訪問医療がどれほど大切かに気付きました。

貴学に入学後は、地域医療をテーマとする〇〇プログラムに参加するなど、積極的に地域医療で求められる知識や技術を学びたいと考えています。卒業後は医療を必要とする患者さん一人ひとりに寄り添える医師として地域社会に貢献したいです。

「生まれ育った地域の医療に貢献したい」は、医学部の志望理由書でよくみかける動機です。審査官に「またか」と思わせないためには、具体的な経験や自分なりの考えを述べる必要があります。

例文では、祖父が訪問診療を受けて明るくなった経験や、訪問診療の重要性に対する気付きを含めることで独自性のある内容になっています。

メビオの個別添削で合格レベルに仕上げる

志望理由書は医学部の合否に影響する重要な書類です。特に地域枠を目指すなら、どうして医師として地域医療に携わりたいのか、どうして志望する大学で学びたいのかを審査官に明確に伝わるよう書く必要があります。

とはいえ自分一人では「そもそもうまく書けているのか」「効果的な内容になっているか」を判断することは簡単ではありません。合格できるレベルまで内容の質を上げるためには、医学部受験を熟知している第三者の客観的なチェックが不可欠です。

医学部専門予備校のメビオには、長年にわたって医学部受験を指導してきた常勤講師が多数在籍しています。また担任制度があるのも特長です。担任は教務スタッフと連携を取りながら、勉強以外も含めて受験生が合格するまで責任を持ってサポートします。志望理由書を含め、受験に関して的確な指導やアドバイスを受けることが可能です。

医学部受験のエキスパートの指導を受けて内容をブラッシュアップすることで、自信を持って志望理由書を提出できるようになるでしょう。

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まとめ:志望理由書は準備力で差がつく!仕上げはメビオで

医学部を地域枠で受験する場合、志望理由書には地域医療を志す理由を盛り込み、意欲や熱意をアピールすることが大切です。他ではなくその大学で学びたい理由や医師を目指す動機なども、分かりやすく書く必要があります。

また内容が具体的で一貫していること、実現可能な内容であることも大切なポイントです。

とはいえ、自分では作成した志望理由書がうまく書けているか判断することは難しいかもしれません。医学部の受験指導に特化し長い歴史を誇るメビオなら、指導歴の長い講師から的確なアドバイスや添削を受けることが可能です。

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