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基本情報

2025/08/01(金)

(最終更新日2025/08/01)

鹿児島大学医学部は、地域医療を支える人材の育成に力を注いでおり、地域に根ざした医師を数多く輩出しています。

本記事では、鹿児島大学医学部の概要から入試の具体的な傾向と対策、そして合格へと導く効果的な勉強法まで徹底的に解説します。受験生一人ひとりが自分らしく力を発揮し、合格をつかみ取るためのヒントが詰まった内容です。ぜひご覧ください。

鹿児島大学医学部の概要

鹿児島大学医学部は、1869年に薩摩藩が招いた英国人医師、ウイリアム・ウイリスと共に医学校と附属病院を設立したのが始まりで、明治維新直後からの長い歴史を有します。その後は幾度かの改編を経て、1943年に県立鹿児島医学専門学校として始動しました。

1955年に国立移管されて「鹿児島大学医学部」となり、地域医療の中核を担う医師の育成に尽力。2004年には法人化され、国立大学法人鹿児島大学となりました。

現在では地域に根ざした医療だけではなく、先進的な医学研究にも力を入れ、国際的な医療の発展に貢献しています。

鹿児島大学医学部の入試情報

【所在地】〒890-8544 鹿児島市桜ヶ丘8-35-1

【学生数】707名

【公式サイト】https://www.kagoshima-u.ac.jp/

【アドミッション・ポリシー】

  • 教育目標 以下の能力をともに有した人材を育成します。
  1. 人を尊重し、人と地域社会のため最善の医療を実践する優れた臨床医
  2. 科学的思考力を有し、生涯学習し、医学、医療及び社会の発展に貢献する医師及び医学研究者
  • 求める人材像

高校で学ぶ理科、数学、外国語、国語、社会の基礎学力と学校と社会生活の中で養った資質として、

  1. 自然界や人間社会についての幅広い基礎学力と問題解決力
  2. 医療や医学、生命科学などに対する関心
  3. 地域や国際社会への関心と社会に貢献する意欲
  4. 互いを尊重し、思いやりいたわる心
  5. 話を正確に聞き、自分の意見を論理的に伝える能力
  6. 学習意欲があり、自主的に学習する力と習慣を備えている人

【6年間の学費】 3,496,800円

【奨学金情報】入学料免除・徴収猶予、授業料免除制度  日本学生支援機構奨学金

 

鹿児島大学医学部の詳細はこちらを参考にしてください。

鹿児島大学医学部合格に向けたロードマップ

鹿児島大学医学部に合格するには、高校3年間を通じて計画的に学習を進めていくことが重要です。ここでは、学年ごとに意識すべきポイントや受験準備の進め方を解説します。

高1生

高校1年生は、受験勉強をする基礎作りの時期です。まずは学校の授業をしっかりと理解し、特に英語・数学・理科の基礎概念を着実に押さえましょう。定期テストで安定して高得点を取ること、教科書の内容を自分の言葉で説明できる力を養うことが大切です。

国語・社会・理科の基本事項も並行して学び、自分の苦手科目を早めに把握しておきます。また、余裕のあるこの時期だからこそ読書やニュースに触れる習慣を身に付けておきましょう。これらは小論文や面接で求められる論理的思考力の基礎となります

高2生

高校2年生は科目の伸ばしどきです。この時期には授業内容の予習・復習を徹底した上で、応用力を養う段階に入ります。

英語では長文読解やリスニング、語彙力の強化を意識し、数学・理科では計算力や現象の理解を深めるため、実践的な問題に多く触れることが重要です。また小論文の練習もこの時期から少しずつ始め、意見を論理的に構成して書く力を養いましょう。

志望校を具体的に絞り込み、学びたい分野や将来の目標を明確にすると、学習への意欲を保ちやすくなります。

高3生・高卒生

この段階は実践と応用を重視した勝負の時期です。過去問を繰り返し解いたり模試を受けたりして、時間配分や自分の思考パターンを客観的に分析・改善していきます。

英語の精読力、理科の標準的な計算力、小論文や面接での表現力など、実戦を想定した対策が不可欠です。また出願書類や面接練習にも早めに取り組み、自己PRや志望理由書の内容を丁寧にブラッシュアップしていきましょう。

試験直前期には、タイムマネジメントやメンタル面の調整にも気を配り、総合的な力で合格を勝ち取る準備を整えます。

鹿児島大学医学部の科目別受験対策・勉強法

鹿児島大学医学部の試験科目は、英語・数学・理科(2科目)に加え、面接と小論文も含まれます。以下では、科目ごとの出題傾向と対策を詳しく解説します。

英語

傾向分析

鹿児島大学医学部の英語の試験は、90分で大問5題構成です。内容は長文読解2題、文法問題、和訳、自由英作文各1題で構成されています。
長文読解のテーマは標準的なレベルですが設問数が多く、内容説明の記述も多いため速読力と時間配分が非常に重要です。英作文は100語程度の自由形式が一般的で、自分の意見を明確に表現する力が求められます。

受験対策・勉強法

まずは単語・熟語・文法の基礎を徹底的に固めましょう。読解力を高めるには、さまざまな構文を理解しながら多読することが重要です。過去問を活用して出題傾向に慣れ、特に時間内に正確に読み解く練習を重ねましょう。
英作文では、過去問演習を通してよくあるテーマに対する自分の意見を事前に用意しておくと良いでしょう。

数学

傾向分析

数学の試験時間は120分で大問5題構成、全て記述式です。難易度は標準~やや難しいレベルとされていますが、高度な論理力までは要求されません。
出題分野は微分・積分、平面・空間ベクトル、数列、確率といった分野が頻出です。例年は大問1〜2は小問集合、大問3は数列・確率・ベクトルから選択して解答、大問4〜5は数Ⅲから出題されます。全体的には出題範囲も幅広く計算量も多い傾向があります。

受験対策・勉強法

まずは教科書の例題を確実に解けるようにし、基礎力をしっかり養いましょう。各分野の公式や定理を正確に理解し、それらを使いこなせるように演習を重ねていきます。
数学の出題範囲は広いとはいえ、数Iの知識が前提であるため基礎固めが大切です。その上で、標準レベルの入試問題集に取り組み、典型的な解法パターンを習得します。
ただし数学の試験は煩雑な計算になる問題もあり、過去問演習を通して論理的な思考力と記述力を養う訓練を積むのも大切です。特に証明問題は、なぜその解法を用いるのか、どのような論理展開で解答に至るのかを明確に記述できるように練習しましょう。

化学

傾向分析

鹿児島大学では、他学部の理科1科目90分に対し、医学部は2科選択で試験時間は150分です。時間は少なくなりますが、難易度は標準レベルとされています。
出題形式は基本的に5題で、小問集合が1問、理論分野が2問、有機分野が1問、高分子分野が1問という構成が一般的です。特に理論化学では計算問題、正確な知識と計算力が求められます。
有機化学では思考力を問う問題も出題されるのが特徴です。無機化学の出題頻度は高くありませんが、大問で無機化学のみ出題された年もあります。

受験対策・勉強法

化学の試験対策は、まず教科書の内容を隅々まで理解し、化学反応式や構造式など基本事項を徹底的に暗記することが大切です。有機化学は出題される内容が幅広いですが、基本的には教科書に載っている内容を押さえておけば解答できます。
また計算過程や理由を論理的に説明する力が求められます。単元を理解し、各項目から全体を理解できるようにしておきましょう。
理論化学の計算問題に対応できるよう、教科書だけではなく参考書や過去問などからさまざまなパターンの問題を繰り返し解き、計算力を付けましょう。演習を通して出題傾向や時間配分も考慮してください。

物理

傾向分析

理科は、2科目選択で試験時間は150分です。鹿児島大学医学部の物理は大問4題構成で、力学や電磁気、熱力学、波動の各分野から出題される傾向にあります。出題範囲は高校物理の全範囲ですが、力学では2題から1題を選択する形式が採用されており、選択の判断力も求められます。原子分野は出題頻度が低く、直近数年間は出題されていません。
解答形式は記述式なので、途中の計算過程や思考の流れを丁寧に記述しましょう。問題の難易度は標準レベルとされていますが計算量が多く、正確な計算力と論理的思考力が問われます。

受験対策・勉強法

物理は、まず教科書や参考書で基礎をしっかりと固めます。特に公式の導出過程や物理現象の原理を理解し、教科書に載っている問題は全問回答できるようにしてください。
難易度は高くないものの、記述式で解答を導く力が求められるため、プロセスを論理的に記述する練習も大切です。過去問や問題集を繰り返し解きながら典型問題への対応力を高めることが大切です。また時間配分や計算ミスにも注意しましょう。

生物

傾向分析

こちらも2科目選択で試験時間は150分、大問4題構成となっています。出題範囲は幅広く、生物では特に「遺伝情報」「動物の反応と行動」「生態・環境」などの分野からの出題が多い傾向があります。全体としてバランスの取れた出題がなされており、特定の分野に偏るケースはあまりありません。
問題は全て記述式で論述や計算問題も含まれます。試験の難易度は標準レベルとされており、考察問題は少ないものの解答には一定の論理性や正確性が求められます。
知識問題が中心であり、基礎的な内容を確実に理解し素早く正確に解答する力が重要です。

受験対策・勉強法

生物試験では、まず知識問題を確実に解答できるようにしましょう。基礎的な内容を正確に押さえ、その上で論述問題や計算問題に取り組むのが効果的です。
論述問題や計算問題は難易度がやや高い傾向にあり、出題形式に慣れていないと時間を要するため、日頃から記述力や計算力を鍛える演習を行うと良いでしょう。また論述では過去問や模試を活用して、論理的かつ簡潔に説明できる力を養うことも大切です。

面接

傾向分析

面接は個人面接形式で、面接官3名に対し受験生1名で行われ、所要時間は10〜15分程度と比較的短時間です。質問内容は志望理由や理想とする医師像や高校生活、課外活動の経験、地域医療への関心、さらには医療に関する時事問題、ときには医療ドラマなどさまざまです。
面接では人間性や倫理観、コミュニケーション能力、医療従事者としての適性などが総合的に評価されます。なお面接の評価は非常に重要視されており、たとえ筆記試験の得点が高くても面接結果によっては合否に大きく影響する可能性があります。

受験対策・勉強法

面接を通過するためには、まず自己分析を徹底し、自分の強みや弱み、医師を志す理由を明確にしておくことが重要です。想定される質問に対する回答は事前に準備し、実際に口に出しながら自信を持って答えられるようにします。
特に志望理由や医師になりたい動機に関しては、具体的な体験やエピソードを交えて話すと、より説得力が増すでしょう。
また医療に関するニュースや社会問題に関心を持ち、自分なりの考えや意見を持つのも対策になります。学校や家庭に協力を頼み、模擬面接を繰り返し行うと、緊張が和らぎ自然な受け答えができるようにすることが大切です。

小論文

傾向分析

鹿児島大学医学部では、面接に加えて小論文が課されます。試験時間は90分で3〜5問の質問に意見を回答、全体で700〜1200字程度の文章が求められます。与えられたテーマについて、自分の意見を論理的に記述する形式です。
出題テーマは医療問題、社会問題、科学技術など多岐にわたります。直近ではゲノム解析、AI・ビッグデータ、自然とホモサピエンスなど、著書の文章の一部から意見を求める内容が出題されました。

受験対策・勉強法

小論文対策としては、日頃から新聞やニュース、医療系の書籍などを通じて幅広く情報を収集し、自分なりの意見を持つ習慣を身に付けることが重要です。
実際に文章を書いてみる練習を重ね、序論・本論・結論の構成を意識して論理的に記述する力を養いましょう。文章は長過ぎず、制限時間内で書き上げる練習も大切です。第三者に添削してもらい、客観的な視点からアドバイスをもらうのも有効です。

鹿児島大学医学部の受験対策についてよくある質問

ここでは、鹿児島大学医学部を目指す方がよく質問する内容をいくつか挙げていきます。

鹿児島大学医学部の特徴は?

鹿児島大学医学部は、地域医療への貢献を重視した実践的な医療教育を特徴とし、早期から患者と接する機会のある充実した臨床実習や、少人数制によるきめ細かな指導体制が整っています。

さらに基礎研究にも力を注ぎ、多様な研究室での学びを通じて幅広い知識と研究心を育む環境が整備されています。地域に根ざした医療人の育成を目指し、離島やへき地などでも活躍できる医師の養成に注力している点も大きな魅力です。

鹿児島大学医学部の難易度はどれくらい?

鹿児島大学医学部は、国公立大学医学部の中でも中堅クラスに位置付けられることが多く、難易度としては決して低くありません。特に共通テストでの得点率や二次試験での記述力、論理的思考力が求められ、全国から学力上位層の受験生が集まるため、合格には相応の学力が必要です。

私立医学部と比較しても学費の負担が軽くなるなどの理由から志望者が多く、競争倍率も高めに推移する傾向にあります。

鹿児島大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?

鹿児島大学医学部の受験対策を進める上で重要なのは、まず自身の現在の学力、つまり何が得意で何が苦手なのかを正確に把握することです。

その上で、これまで解説してきた科目別の傾向分析に基づいた勉強法や効率的な学習計画などの戦略が合格への鍵となります。弱点克服に重点を置きつつ、総合的な得点力を高める計画を進め実践的な力を養いましょう。

鹿児島大学医学部の受験対策なら大学別模試の受験がおすすめ

鹿児島大学医学部を目指すなら、出題傾向に即した対策が合格の鍵です。限られた時間の中で実力を最大限に発揮するには、普段からの学習や模試で実践力を養っていきましょう。

医学部進学予備校メビオでは、鹿児島大学医学部の入試傾向を踏まえた「大学別模試」を実施しています。また現状の学力レベルと課題を明確にし、今後の学習計画を立てる上でおすすめのツール「学力診断テスト」を提供中です。

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