【2026年度】藤田医科大学医学部 ふじた未来入試 徹底解説|合格のための対策
基本情報
2025/09/17(水)
(最終更新日2025/09/27)
目次
1. 2026年度 藤田医科大学医学部 ふじた未来入試の概要
1-1. 入試日程と募集人員
1-2. 出願資格と選抜方法
1-3. 試験科目と配点
2. 【科目別】出題傾向と対策・勉強法
2-1. 英語: マーク式と記述式の時間配分が鍵
2-2. 数学: 基準点突破と記述式攻略の二段構え
2-3. 小論文: 知識、読解、論述の総合力が問われる
2-4. 総合分析: 一次試験を突破するための学習戦略
3. 【二次試験】突破の秘訣
3-1. 講義課題: 聴解力と要約・論述能力の融合
3-2. 面接: MMIとグループディスカッションを乗り越える
4. 受験に役立つ追加情報
4-1. よくある質問(FAQ)
4-2. 藤田医科大学ふじた未来入試対策講座
5. まとめ
1. 2026年度 藤田医科大学医学部 ふじた未来入試の概要
最新の正確な情報は、藤田医科大学の公式サイトや学生募集要項を必ず確認してください。
1-1. 入試日程と募集人員
2026年度ふじた未来入試の募集人員は、【一般枠】と【独創一理枠】を合わせて12名です。主要な日程は以下の通りです。
表1: 2026年度 ふじた未来入試 主要日程
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| Web出願期間 | 2025年10月1日(水)~ 2025年11月1日(土) |
| 提出書類の郵送締切日 | 2025年11月4日(火)【必着】 |
| 一次試験日 | 2025年11月9日(日) |
| 一次試験結果発表 | 2025年11月13日(木) 14時頃 |
| 二次試験日 | 2025年11月16日(日) |
| 最終合格発表 | 2025年11月19日(水) 9時頃 |
| 入学手続締切日 | 2025年11月26日(水) 23時59分 |
出願書類の提出は、締切日までの消印有効ではなく【必着】である点に注意が必要です。
1-2. 出願資格と選抜方法
ふじた未来入試は、独自の出願資格と選抜方法を採用しています。
出願資格
出願者は、日本国内の高等学校または中等教育学校を2026年3月に卒業見込みの者(現役生のみ)に限られます。既卒生は出願できません。
- 一般枠: 上記の条件を満たすすべての生徒が出願可能です。
- 独創一理枠: 上記の条件に加え、藤田医科大学(大学または短期大学)の卒業生の2親等以内の親族であることが要件となります。
合格した場合は入学を確約する必要がありますが、国公立大学医学部の総合型選抜・学校推薦型選抜または一般選抜前期日程に合格した場合に限り、入学辞退が認められます。また、卒業後に本学の教育、研究、臨床分野で貢献し、本学の専門研修プログラムへの参加を確約することも求められます。
選抜方法
選抜は一次試験と二次試験で行われます。まず一次試験(英語・数学)の成績で二次試験の進出者を選抜し、最終的な合否は、一次・二次試験の全科目の総合得点で決定されます。
選抜プロセスには特徴があり、まず独創一理枠の出願者の中から、総合得点が補欠合格ライン以上である者が最大3名まで合格となります。その後、残りの募集人員(9名~12名)について、出願枠に関わらず総合得点が高い順に合格者が決定されます。
総合得点が同点の場合は、(1)面接の成績、(2)英語・数学の合計成績、(3)数学の成績、の順で優先されます。
1-3. 試験科目と配点
一次試験(学習能力適性検査)
- 英語 (90分, 100点): 英語コミュニケーションI・II、論理・表現I・IIの範囲から出題。
- 数学 (90分, 100点): 数学I, II, A, B(数列), C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)の範囲から出題。
- 小論文 (50分, 40点)
英語と数学はマークシート方式と筆記式の併用で、マークシート部分には基準点が設定されています。いずれかの科目、またはその合計得点が基準点に満たない場合、総合得点に関わらず不合格となる可能性があります。
二次試験
- 講義課題 (約120分, 60点): 20~30分の講義を聴講後、その内容に関する論述問題に解答します。
- 面接 (約210分, 150点): 個人面接(MMI形式を含む)とグループディスカッションで構成されます。
配点の換算
最終的な総合得点を算出する際、一次試験の小論文(40点)、二次試験の講義課題(60点)、面接(150点)の合計250点が、200点に換算されて評価に用いられます。
表2: 試験科目、時間、配点一覧
| 試験段階 | 科目 | 時間 | 配点(素点) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 一次試験 | 英語 | 90分 | 100点 | マークシート+筆記。マークシートに基準点あり。 |
| 数学 | 90分 | 100点 | マークシート+筆記。マークシートに基準点あり。 | |
| 小論文 | 50分 | 40点 | 最終評価では二次試験科目と合算・換算。 | |
| 二次試験 | 講義課題 | 約120分 | 60点 | 最終評価では一次小論文・面接と合算・換算。 |
| 面接 | 約210分 | 150点 | 個人面接・グループディスカッション。最終評価では合算・換算。 |
この配点から、面接が150点という極めて高い比重を占めていることがわかります。二次試験対策の重要性が非常に高い入試と言えます。
2. 【科目別】出題傾向と対策・勉強法
2-1. 英語: マーク式と記述式の時間配分が鍵
英語は90分の試験時間内に、マークシート方式と記述式の両方が出題される構成です。出題形式は文法・語彙、語句整序、長文読解など多岐にわたり、和文英訳や内容説明といった記述力が問われる問題も含まれます。
マークシート方式
文法・語彙問題や読解問題が中心で、難易度は標準レベルです。ここでいかに速く、かつ正確に解答し、後半の記述式問題に時間を残せるかが戦略上の鍵となります。基準点を確実にクリアし高得点を確保するためには、このセクションを迅速かつ正確に解答することが求められます。
記述式
和文英訳、英文和訳、内容説明などが出題され、表現力や論理的に文章を構成する力が問われます。こうした記述式の問題は解答に訓練を要するため、重点的な対策が必要です。
学習法
まず文法・語彙の基礎を固めることが重要です。記述対策としては、単に解答を作成するだけでなく、学校の教員や予備校講師など第三者による添削指導を受けることが、客観的な実力向上に不可欠です。時間配分のトレーニングを繰り返し、マーク式を迅速に処理して記述式に時間を最大限投入する戦略を確立することが合格への道筋となります。
2-2. 数学: 基準点突破と記述式攻略の二段構え
数学は90分で、マークシート方式の小問集合1題と、記述式の大問2題で構成されます。ふじた未来入試では、数学IIIが出題範囲から除外されているのが特徴です。出題範囲は数学I, II, A, B(数列), C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)となります。
マークシート方式(小問集合)
幅広い分野から標準レベルの問題が中心に出題されますが、中には思考力を要する問題や計算量の多い問題も含まれるため、時間内に解き切るには問題の難易度を素早く見極める力が必要です。英語と同様に基準点が設けられており、これを突破することが必須です。
記述式
証明問題や論理的な説明を求める問題が出題され、単に答えを出すだけでなく、解答に至るまでの過程を明確に示す論述力が評価されます。
学習法
数学IIIを除く全範囲について、標準的な問題の解法を習得しておくことが基本となります。「データの分析」なども出題される可能性があるため、油断せず対策しておく必要があります。小問集合では時間配分が重要になるため、時間を計って演習を重ね、解くべき問題と後回しにする問題の判断力を養うことが求められます。記述式対策としては、日頃から解答プロセスを丁寧に記述する訓練を積み、論理的な答案を作成する能力を高めることが重要です。
2-3. 小論文: 知識、読解、論述の総合力が問われる
小論文は50分、配点40点の試験です。
出題内容は多岐にわたり、漢字、慣用句の読み方や意味、人物名を問う知識問題が出題されています。加えて、課題文の要約や読解、さらに自身の考えを論述する問題も出題されます。
大学が公表している評価項目は、(1)文章や図表の読解力、(2)論理構造の認識力、(3)問題解決能力、(4)提案能力、(5)それらを的確に文章で表現する力、です。これらの能力を測るため、知識、読解、論述といった総合的な国語力が問われる構成になっています。
対策としては、読解・論述問題について、時間内に自分の考えを論理的にまとめる練習が有効です。時間配分を意識した演習を重ねることで、本番での対応力を着実に養うことができます。
2-4. 総合分析: 一次試験を突破するための学習戦略
一次試験を突破する戦略で最も重要なのは、英語と数学のマークシート部分に設定された基準点を確実にクリアすることです。この基準点を下回れば、他の科目でどれだけ高い得点を取っても不合格となるため、学習計画の最優先事項としなければなりません。
したがって、まずは標準レベルの問題を迅速かつ正確に解くための徹底的な演習が求められます。その上で、他の受験生と差がつく記述式の問題に対応するための応用力を養うという、二段構えの学習が必要です。
3. 【二次試験】突破の秘訣
3-1. 講義課題: 聴解力と要約・論述能力の融合
講義課題は、20~30分程度の講義を聴いた後、その内容に関する論述問題に解答する形式の試験です。この課題では、(1)講義内容を正確に理解する「聴解力」、(2)要点を整理する「思考力」、(3)自身の言葉で論理的に記述する「表現力」が総合的に評価されます。
対策としては、大学の公開講座や藤田医科大学医学部のオープンキャンパスなどの機会を利用して様々な話を聞き、ノートを取って内容をまとめる練習が有効です。
3-2. 面接: MMIとグループディスカッションを乗り越える
面接は素点150点と、全科目の中で最も配点が高く、合否を大きく左右する重要な要素です。形式は、MMI(Multiple Mini-Interview)形式を含む個人面接と、グループディスカッションの二本立てです。
個人面接(MMI)
MMIは、複数のステーション(部屋)を回りながら、各ステーションで与えられた課題(シナリオ)に対して回答する面接形式です。医師としての倫理観や状況判断能力、コミュニケーション能力などが評価されます。過去の具体的な行動事例や、大学のアドミッション・ポリシーに関連する質問もなされます。また、英語の「聞く力」「話す力」を評価する質問が含まれる点も特徴的です。
グループディスカッション
5~6名のグループで与えられた課題について討議します。ここでは、積極性、協調性、リーダーシップ、論理性、コミュニケーション能力といった、チーム医療で不可欠な資質が評価されます。他者の意見を尊重しつつ、建設的な議論に貢献する姿勢が求められます。
対策
面接対策は独力では難しく、客観的なフィードバックを得ることが不可欠です。
- MMI対策: 医療倫理に関する典型的なシナリオ(例:患者への告知、限られた医療資源の配分など)について、自分の考えを声に出して説明する練習をしましょう。なぜその結論に至ったのか、その思考プロセスを論理的に述べることが重要です。
- グループディスカッション対策: 模擬討議に参加し、議論の雰囲気に慣れることが最善の対策です。議論に「勝つ」ことではなく、グループ全体としてより良い結論を導き出すために、どのように貢献できるかを意識することが大切です。
4. 受験に役立つ追加情報
4-1. よくある質問(FAQ)
- ふじた未来入試に合格した場合、他の大学を受験できますか?
- 入学を確約することが原則ですが、例外として、国公立大学医学部の学校推薦型選抜・総合型選抜または一般選抜前期日程に合格した場合に限り、入学辞退が認められます。その場合、入学金を除く学費等が返還されます。
- 過去の入試問題は公開されていますか?
- はい、大学のウェブサイトで公開されています。一般選抜に加え、「ふじた未来入試」についても原則2年分の問題が公表されています。
- MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)とはどのような形式ですか?
- 複数の短い面接(ステーション)を順番に受ける形式です。各ステーションでは異なる状況設定が与えられ、コミュニケーション能力や倫理的判断力といった、学力試験では測れない非認知能力を評価するために設計されています。
- 独創一理枠は有利ですか?
- 独創一理枠の出願者は、まずその枠内で最大3名が選抜されるため、一つの機会が増えると言えます。ただし、その選抜基準は「総合得点が補欠合格ライン以上」であることです。また、残りの合格枠については、出願枠に関係なく全受験生が総合得点順で評価されるため、どちらの枠で出願するにしても高い総合得点が求められることに変わりはありません。
4-2. 藤田医科大学ふじた未来入試対策講座
ふじた未来入試は、これまで述べたように独特の試験形式となります。医学部進学予備校メビオでは、本入試に特化した対策講座を開講しています。
ふじた未来入試に特化した医学部進学予備校メビオの対策講座は、こちらで詳しくご確認いただけます。
5. まとめ
藤田医科大学医学部の一次試験では、英語と数学の学力試験と小論文が課されます。英語と数学のマークシート部分には基準点が設けられており、これを通過することが必須です。その上で、記述問題に対応する応用力も必要です。
二次試験では、講義課題と配点の高い面接が実施されます。学力だけでなく、思考力や表現力、コミュニケーション能力などが多面的に評価されます。
合格には、各試験の特性を理解し、バランスの取れた対策を進めることが求められます。
著者:医学部進学予備校メビオ講師
※ 記載内容は執筆時点の情報に基づきます。最新の学生募集要項・日程等は大学公式サイトでご確認ください。


