無題ドキュメント

医学部受験一筋医学部進学予備校メビオ

藤田医科大学の傾向分析2020

2020年度一般入試問題分析

英語

試験時間90分。前半の大問3題がマーク式、後半2題が記述式という珍しい構成。昨年度前期と難易度は変わらないが大問ごとの難易度は変化がある。文法系の問題は全体に標準レベルでしっかり得点する必要があるが、2020年度は大問2の語句整序がやや難化。大問1の文法問題と大問3の長文問題は易化した。記述式の長文問題については、英文自体の語彙、表現の難易度が高めで設問で求められる力も国公立二次レベルと言ってよい。全体として処理力と記述力の有無で大きく点差のつく問題である。

大問 形式 難易度 内容
1 マーク ★☆☆☆

【文法・語法】文法・語法、語彙力

文法・語法の知識を問う4択問題が6問。レベルとしてはやや易から標準。

2 マーク ★★★☆

【語句整序】文法・語法

短文中の空所(7個)に選択肢(7個)の語を並び替えて、和文に相当する英文を完成させる問題が4問。標準レベルの問題が多いが、一部難度の高い問題も含まれる。

3 マーク ★★☆☆

【長文総合】内容一致、適語補充

マヌカハニーに関する英文。空所補充が3問と内容に関する問題が3問。内容一致問題については正解の根拠を直接探すよりも、消去法で選択肢を減らすことが必要。

4 記述 ★★★☆

【長文総合】要旨・要約、段落挿入、和訳

言語の違いから生じる条約解釈の食い違いに関する英文。説明問題が2問、和訳が1問、最後に段落挿入問題が1問。説明問題は根拠とすべきポイントは探しやすいものの、内容を理解して日本語を構成するのは難しい。内容も受験生にとっては理解しにくいものだった。

5 記述 ★★★☆

【長文その他】下線部英訳

和紙に関する英文。本文の英語表現から英訳に生かせる部分は少ないものの、英訳そのものがこれまでよりも構成しやすい設問が多かった。

数学

試験時間100分。形式的な変化はないが、難易度については小問集合が難化傾向、大問が易化傾向。小問集合は幅広い分野から出題されるが、特に頻出なのは整数、図形問題、数列、データの分析などである。大問については昨年までは証明問題が頻出だったが、本年は出題されておらず(AO入試も同)、証明へのこだわりが薄れているようである。小問集合では、マーク形式ならではの要領の良さが必要となる。大問については、典型問題を取りこぼさないように演習を重ねておくことの重要性が増している。

大問 形式 難易度 内容
1 マーク ★★☆☆

【小問集合】

設問数は例年通り10個だったが、処理に時間が掛かったり要領のよさが必要であるなど難易度は高めだった。

2 記述 ★★☆☆

【図形の性質】空間図形

いわゆる「等面四面体」の問題。立体の切断の仕方にコツがある。外接球や内接球の半径は、しっかり立体を想像して分析する力がいる。

3 記述 ★★★☆

【確率】確率の基礎計算、独立な試行と確率

だ円と2点で交わる直線についての問題。(3)でだ円の定義を利用できたかどうかで差がつくだろう。(5)の体積は、煩雑な分数計算は後回しにした方が総得点の期待値が上がるかも知れない。

化学

理科2科目で120分。昨年度と比べて大問数は1問減った。記述や計算の比重が増えた分、難化したと感じた受験生が多かっただろうが、一昨年度並みに戻ったと判断すべきだろう。本年度のは形式的な変化は無かったが、かつて頻出だったグラフ問題が復活。第4問では論述、第3問の沈殿滴定では滴定の時、pHを6.5〜10.5で行う必要がある理由となる反応式を問われる問題が出ており、単純暗記だけでは対応しにくい出題だった。図録を用いてどのような現象が起きているのかを確認しながら、標準題をやり込んでいれば十分に対応できる。

大問 形式 難易度 内容
1 記述 ★★☆☆

【小問集合】グラフ、溶液の濃度、電離度、平衡、金属イオンの沈殿、気体の製法

問1 で久々にグラフ描画問題が出題された。戸惑った受験生が多かったかもしれないが、それ以外の設問はいずれも易〜標準題。時間を取られずに処理したい。

2 記述 ★★☆☆

【糖類】糖類の枝分かれ

グルコース、デンプンなどについての一般知識問題。その他フェーリング反応については塩基性条件で行われるため、生成するカルボン酸が電離したイオンの形で答えることに注意したい。アミロペクチンの分枝数を求める問題は近年私立の医学部では頻出の有名問題だが、初見では解きにくい問題なので予め対策できていたかどうかで差が付く問題といえる。

3 記述(選択式) ★★☆☆

【沈殿滴定】

沈殿滴定(モール法)の適応外pH で起こる反応、終点での残存Cl濃度、試料中の食塩量を求める問題。問1 については知っているかどうかで差がつきそう。溶解度積・沈殿滴定については苦手な人が多い分野であるが、頻出の問題でもあるので対応できた受験生も多いと思われる。

4 記述(選択式) ★★☆☆

【リチウムイオン電池】

ノーベル賞の影響か、リチウム電池の出題だった。各極反応式、水を溶媒としない理由、負極質量変化と充電した電気量の関係など、練習量で差が付きそう。論述あり。

5 記述 ★★☆☆

【油脂】

この分野についてしっかり対策したかどうかが問われる標準題が並んだ。問6 では油脂と脂肪酸を取り違えなかっただろうか。問7 ではどちら側の炭素がC1 かをきちんと処理できたがで差が付きそうである。論述あり。

生物

理科2科目で120分。一昨年、昨年がオーソドックスな出題だったのに比べると、今年は出題分野に偏りがありかなり難化し、受験生にとって「馴染みのないテーマ」「手間がかかる設問」という意味で点を集めにくい問題が多かった。論述の分量は例年に比べるとやや少なめだが、全体的にリード文にボリュームがあり、時間内に全問解答するのはかなり難しい。直近では「個体群・生態系」からの出題が目立ち「簡潔に記せ」という形で定義の説明を求められることが多いため、単なる用語の暗記にとどまらない一歩踏み込んだ理解が必要になる。

大問 形式 難易度 内容
1 記述 ★★☆☆

【生物の環境応答】その他の受容器

「味覚と嗅覚」の問題は、多くの受験生にとって余り馴染みのない分野からの出題で取り組みにくいだろう。論述あり。

2 記述 ★★☆☆

【生態と環境】個体間の相互作用

「個体群」の問題は、落ち着いて処理できればおおむね標準的な出題である。論述問題はデータと矛盾しない解答であれば、複数の解答の可能性が考えられる。計算あり。論述あり。

3 記述 ★★★☆

【生命現象と物質】遺伝子発現の仕組み

「遺伝子の発現」の問題は、全体的にはオーソドックスな出題だが、問7は正確な処理を複数回こなさなくてはならないため時間がかかるだろう。論述あり。

4 記述 ★★☆☆

【生命現象と物質】個体間の情報伝達、個体間の相互作用

「動物の行動」の問題は内容的にはさほど難しくはないため、類題を解いた経験があるかどうかで差がつくだろう。計算あり。論述あり。

物理

理科2科目で120分。昨年度よりも難化。剛体のつり合いは過去の出題率が非常に高い分野で、2年連続で出題され難易度も高い。力学や電磁気の大問が2問出題されることがあり、昨年度も力学が2題出題されている。通常の問題と異なる誘導や式変形が多く、式の処理が数学的幾何的に難しいものが多く出題される。設定も変わったものが出されることがあり、でその場での対応力が試されている。問題の分量は割り当てられた時間に対してかなり多く、時間内に全てを解ききることが難しい年度が多い。

大問 形式 難易度 内容
1 記述 ★★☆☆

【力学】力のつり合い、剛体のつり合い

剛体のつり合いの基本的な問題。丁寧な誘導がついているのでうまく解けた受験者も多かっただろう。問5 は力のモーメントの正負で回転方向を決めることができる。今年の藤田の大問の中では比較的解きやすいのでできれば完答したい。論述あり。

2 記述 ★★☆☆

【熱】気体の状態変化

気体の状態変化の標準的な問題。問2 でポアソンの関係式が出てくるので、ここを乗り切れるかどうかで差がつくだろう。他の問題のことを考えると完答したい。描図あり。

3 記述 ★★★☆

【電磁気】電荷と電場、電気と磁気

問1〜問3 は質量分析器の標準的問題だが、問4 以降、特に問5 は状況を把握するのが難しく計算も繁雑になりやすい。最後まで解ききるのは難しいだろう。限られた時間の中で解く必要があることを考えると問3 か4 まで解いて他の問題に移った方が良い。

4 記述 ★★★☆

【力学】運動量の保存、力学的エネルギーの保存

運動量保存則の式と力学的エネルギー保存則の式を用いる問題で、扱う現象は入試において典型的なものである。ただ、解答の過程でやや繁雑な数値計算や近似を行う必要があり、どこまでの精度が求められているのか戸惑った受験者も多かったのではないかと考えられる。描図問題あり。

受験者数および合格者数推移

  受験者数 一次合格者数 二次正規合格者数 合格最低得点/満点 得点率
2020年度 1,669名 非公表 245名 297/600 49.5%
2019年度 1,549名 非公表 261名 312/600 52.0%
2018年度 1,953名 非公表 253名 非公表/600 -
2017年度 1,985名 502名 293名 335/600 55.8%

医師国家試験合格率推移

  全体 新卒
2020年度 94.2% 94.6%
2019年度 93.8% 96.5%
2018年度 88.2% 91.7%
2017年度 89.0% 91.2%

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