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愛知医科大学の傾向分析2020

2020年度一般入試問題分析

英語

試験時間60分。4年間全く同じ問題構成が続いており、難易度もほぼ一定。問題量は多く、時間配分への意識は非常に大切で戦略的に立ち回る必要がある。特に大問3の語句整序問題は、対応する日本語があるものの難しいものが含まれ、深入りせずに後回しにすることも必要。また3つの長文全てに内容一致が含まれる。時間短縮のためにも、それぞれの長文を解く際、本文を読み進めながら順番に選択肢を吟味していくことが肝要。長文は、医学生物系だけでなく、医学部受験生にはあまり馴染みがない内容が題材になることが多い。

大問 形式 難易度 内容
1 マーク ★★☆☆

【文法・語法】文法・語法、語彙力

会話空所補充形式の2カ所複合9択6題。文法・語法とともに語彙力が問われる。

2 マーク ★★☆☆

【語彙】語彙・綴り

愛知医大独特の単語完成問題。日頃から、綴りを意識した語彙の積み上げが必要。

3 マーク ★★★☆

【語句整序】文法・語法

対応する日本語がある語句整序3題。不要な語句が1つ含まれ、難易度は高め。試験序盤で、深みにはまって時間をただ費やすことは避けたい。

4 マーク ★★☆☆

【語彙】語句挿入

愛知医大独特の単語挿入問題。3〜5行程度の英文中の空所(6〜8箇所)のうちいずれかに指定された語句を挿入する。過去問を解いて、問題慣れしておこう。

5 マーク ★★☆☆

【長文総合】適語補充、内容一致

問うことの必要性に関する英文。適語補充(空所10/選択肢10)は、文構造から品詞を特定することで、選択肢を絞ることができる。内容一致は3文の正誤を判定させ、その組み合わせを問う。

6 マーク ★★☆☆

【長文総合】適語補充、内容一致、文挿入、同意表現

現代における睡眠の障害に関する英文。適語補充(空所3/選択肢4)は、選択肢に同一品詞が並ぶため内容理解が鍵になる。

7 マーク ★★★☆

【長文総合】適語補充、内容一致、語句整序、同意表現

会話における沈黙と主導権に関する英文。焦らず文脈判断により正解に迫りたい。

数学

試験時間80分。例年よりやや易しく問題量は例年並み。第1問について例年の設問数は3題だったのが小粒な基本題8個となった点や、大問で数Ⅲの微積分の本格的な出題が無かった点などが目を引いた。大問の出題分野は様々であるが、2018年度の問題II(積分と不等式)や、2017年度の問題II(n進法)、問題IV(区分求積法)など典型問題からの出題も多い。しばしば証明問題も出題される。やや発展的な内容を含む典型問題の演習、記述の訓練をしっかり積んでおくことが欠かせない。

大問 形式 難易度 内容
1 答のみ ★☆☆☆

【小問集合】

8個の設問からなる小問集合。基本的な知識を問う単発問題ばかりで、取りこぼしは避けたい。

2 記述 ★★☆☆

【確率】独立な試行と確率、指数不等式

連続試行と解釈すべき確率の問題。母集団が十分大きいと捉えられないと混乱する。

3 記述 ★★☆☆

【整数の性質】整数の性質の活用

まず文字間の大小関係を定めるタイプの整数問題。愚直に調べ上げても正解は出せる。

3 記述 ★★★☆

【空間のベクトル】空間ベクトルの演算・成分、空間ベクトルの内積

空間座標内で平面と球の関係について考える問題。(1)では定点から平面へ引いた垂線と平面の交点を求めればよく、典型問題である。(2)では平面内において三角形とその外側にある定点との距離の範囲を求めればよいが、状況が把握出来ず方針が立てられなかった受験生も多かったと思われる。

化学

理科2科目で100分。とにかく取れる問題を探し出して確実に得点し、思考力の必要な問題にいかに時間を残せるかが高得点のカギなので、テキパキと問題処理ができるような経験値が必要。そのためには過去問をたくさん解き典型題の解法は即座に浮かぶようにしておくのは必須である。さらに計算問題では前の小問で出た値を次で使うので、初めに間違えると数問全滅という出題があり、計算を慎重に合わせる必要があった。普段から計算機を使ったりせずに、手計算で正答を出せるような計算の訓練もしておく必要がある。

大問 形式 難易度 内容
1 記述 ★★☆☆

【電離平衡】【緩衝液】配位結合、アンモニアの電離平衡pHから電離度と電離定数を計算、緩衝液の計算

アンモニアの電離平衡とアンモニア−アンモニウムイオン系緩衝液の計算問題である。電離定数Kbを求める時に近似を使えないので計算が煩雑になるのだが、求めた電離度の数値ではなく[OH-]/Cの分数値のまま計算するとうまく計算できることに気づけば時間もかからずに解ける。緩衝液については典型題であり、落とせない問題。問題を解き慣れているかどうかで出来に差がつく。

2 記述 ★★★☆

【油脂の構造推定】【芳香族化合物】油脂の構造、けん化価とヨウ素価、油脂の構造推定、窒素を含む芳香族、化合物の名称と反応

小問1と2に分かれており、1が油脂、2が芳香族化合物である。小問1の油脂の出題は油脂の構造決定問題であった。けん化価とヨウ素価の定義は示されているが、普段解き慣れているであろうC18脂肪酸ではなくC14脂肪酸の問題になっており、計算もやや面倒な数値なので解答を導くのに時間がかかりそう。この問題の出来で得点に大きく差がついたと思われる。小問2は平易で落とせない問題。

3 記述 ★☆☆☆

【ケイ素関連物質】【合成高分子化合物】SiとSiO2関連物質についての知識問題、合成高分子化合物の名称、単量体の名称、それぞれの性質についての知識問題、ポリ乳酸とジラクチドの構造、ポリ乳酸中の炭素の質量割合計算

ポリ乳酸中の炭素含有率の計算以外はすべて知識問題であり、ポリアセチレンの性質や発明者を含めてすべて平易な内容。ポリ乳酸についても問題を読めば解けるのでこの問題は完答を目指したい。

生物

理科2科目で100分。大問3問という構成は変更なし。今年も内容的にはよく知られたテーマで構成されているものの、論述問題を書ききることを考えると2科目100分はかなり苦しい。論述問題はどれも「少し考えれば書けそう」という良問揃いだが、解答する時間を捻出するためには単純な知識問題や計算問題を相当なスピードで処理しなくてはならない。対策としては、典型題に対する処理速度をできるだけ上げておくことと、2科目100分に変わってからの過去問を解いて時間感覚をチューニングしておくことが効果的。

大問 形式 難易度 内容
1 マーク ★★☆☆

【生物の体内環境の維持】肝臓のはたらき、ホルモンと内分泌腺

Aが「肝臓」、Bは「血糖量調節と糖尿病」に関する総合的な知識問題である。論述あり。

2 マーク ★★☆☆

【生物の体内環境の維持】体細胞分裂、DNAの複製

「細胞分裂」をテーマとしており、描図・計算も含まれている。計算あり。論述あり。

3 マーク ★★★☆

【生物の体内環境の維持】発生と遺伝子の関係、バイオテクノロジー

中心的なテーマは「発生」だが「プラスミド・GFP・サンガー法」などについての知識も求められる総合問題となっている。

物理

理科2科目で100分。昨年度に比べてやや難化。作業量は減少。問題文を読み解き、現象の全体像がつかめると効率的に解答可能。例年問題は標準レベルから、少し突っ込んだ内容の問題まで幅広く出題される。高度な内容を問うこともあるが丁寧な誘導がついていることが多く、その場で読解しその場で考える能力が試されている。昨年度に比べて作業量は減少したが、それでも時間に対して問題量は多い。時間の使い方の練習は必須。基礎事項の確認問題、標準的な難易度の問題で得点することができれば、合格に必要な点数は確保可能である。

大問 形式 難易度 内容
1 記述 ★★☆☆

【力学】円運動、惑星の運動

滑らかな平面上での等速円運動。前半は基礎事項の確認問題。後半は面積速度が一定となることを利用。最後は近似を行なう。面積速度一定が成立することについては、問題文に記述あり。

2 記述 ★★☆☆

【電磁気】電気抵抗と抵抗率、電気回路

ポテンショメーターを利用した直流回路の問題。問題文から条件をよく読み取り、丁寧な作業が求められる。

3 記述 ★★★☆

【原子】光電効果、物理量の測定と扱い方

問1は教科書どおりの光電効果。問2は2019年の基本単位の定義の改定を下敷きにした、単位系の組み立ての問題。丁寧に誘導がついているので、問題の全体像がつかめていなくても解答可能なように作題されている。しかし、受験生にとってはなじみの薄い内容であることもあり、得点率は低かったと推定される。

受験者数および合格者数推移

  受験者数 一次合格者数 二次正規合格者数 合格最低得点/満点 得点率
2020年度 2,304名 432名 183名 281/500 56.2%
2019年度 2,314名 428名 301名 264/500 52.8%
2018年度 1,875名 402名 160名 304/500 60.8%
2017年度 2,000名 415名 212名 285/500 57.0%

医師国家試験合格率推移

  全体 新卒
2020年度 89.1% 94.2%
2019年度 88.1% 94.4%
2018年度 90.7% 95.4%
2017年度 81.4% 85.0%

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